【感想・ネタバレ】双葉社ジュニア文庫 ノベライズ 夕凪の街 桜の国のレビュー

あらすじ

『夕凪の街』昭和30年、広島に原爆が投下されてから10年。母・フジミと暮らす皆実は、会社の同僚男性・打越と親しくなる。しかし、皆実がささやかな幸せを感じるとき、決して忘れることのできないあの日の記憶がよみがえる……。/『桜の国』昭和62年、野球が大好きな小学生の七波は、仲良しの東子と一緒に弟・凪生が入院する病院へお見舞いに行く。桜の花びらをいっぱい持って。その後、17年ぶりに再会した二人は、七波の父・旭のあとを追って広島へと向かう。――時代を超えてつながる家族の物語。『この世界の片隅に』の作者、こうの史代の感動の名作コミック、ノベライズ版。

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Posted by ブクログ

漫画のあとノベライズ版を読んでみました。基本、ストーリーや台詞などはそのままなのですが、漫画では表現仕切れない部分や、間の取り方等、非常に解り易く書かれています。そして目次の部分に人物紹介が書かれていて漫画では解りにくかったところが明確になっていました。挿絵もこうの史代さん本人なので雰囲気もそのまま。それだけに、原爆投下から何十年もたっているのに終わらない悲しみや、運命を受け入れて生きる人達のたくましさなど、この物語の奥深さが際立っていました。約150頁弱の物語なので漫画と合わせて読むと良いと思いました。

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2024年01月26日

Posted by ブクログ

こうの史代さんのあとがきに共感できるところがあった。わたしは広島出身でもないのに。
唯一の被爆国というけれど、自分は実際に体験していなくて、どこか遠い国の出来事に感じてしまって。平和記念式典を見て、世界から戦争がなくなるには、こんなちっぽけな自分に何ができるだろうと思っていて。今まで知ろうとしなかったことに後ろめたさも感じてて。それは広島に住む、爆心地から遠い人も感じてたんだ。そして、“被爆者や戦争体験者の方々が話してくださるとき、「あの日の出来事は思い出したくない」でしめるけど、知ってほしくないわけじゃない“という部分。思い出したくないこと無理して話してもらってたんだ、、受け止める気持ちがこちらになかった修学旅行、申し訳なくて。
今なら聞ける気がする。
その日の悲惨な光景。漫画の言葉だけでも、絵だけでも涙がとまらなかった。原爆で亡くならなくてもその後の後遺症で突然歩けなくなる、 目が見えなくなるってことがあったんだ。
大切な人が死んでしまった、だけじゃない苦しみがあったこと、改めてわかったような気がする。絶対だめだよこんなの兵器作るの使うの。
絶対間違ってる。
自分は体験してなくても、これについて話したり、見に行ったりしよう。

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2025年08月06日

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