あらすじ
2025年、「団塊の世代」800万人が後期高齢者(75歳以上)となることで、日本の後期高齢者の数は2200万人になる。
しかも、それを支える40~50代の中核世代は「就職氷河期」世代であり、高齢者を支えるどころか、自らの生活基盤に不安を抱える者も少なくない。
膨れあがった高齢者と、それを支えきれない若者世代&日本の財政により、日本の社会保障は危機に瀕している。
「いまそこにある危機」である2025年問題から、日本の社会保障における問題点を鋭く解説する。
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Posted by ブクログ
★内容★
2025年に、団塊の世代が後期高齢者を迎える。そして、それを支える“働き盛り”の40−50代は、就職氷河期世代であり、非正規雇用など収入の安定しない状況で生活をしている人も多い。この2点が重なることで、2025年は社会保障制度危機が起こると筆者は言う。
★学んだこと★
・社会保障の起源はヨーロッパはボトムアップ、日本はトップダウン。そのため、新たに建設的な議論が日本では生まれにくい。これは権利意識の濃淡とも関係しているのではないかと思った。
★さらに知りたいと思ったこと
・所得の再分配で貧困に陥ってしまう世帯もいると聞いた。新たな制度を作っていくことが必要であることは間違い無いが、公平性を確保しながらも確実に税収をあげるにはどうしたらいいのか。社会的に弱い立場にある人々をさらに貶める制度にしないためにはどうすればいいのか、考え続けねばならないと思った。