あらすじ
エリザベスは、双子かもしれない――その事実に衝撃を受けるなか、シルヴェスターが事故に遭って意識不明の重態に! 犯人を突き止めるため、エリザベスはユーインと裏情報が集まる紳士クラブに潜入するが!?
電子限定版として、完結後の二人の様子を描いた書き下ろしSS【銀製品売りと、オブライエン公爵家のお話】を収録!
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Posted by ブクログ
ユーインが切ない。真面目で実直だからこそ、そこでそうなるんだよなぁと思うと切ない。シルヴェスターもシルヴェスターで押しに押しつつも、エリザベスのために変態役を引き受けたり一途さが増し増しになってた。そんな2人を振り回すエリザベスだけど嫌味な感じがしないのは、まっすぐな性格と気の強さ故なのかなと。読んでいて特に嫌な気持ちにならずに、みんなが幸せになればいいのになとすら思えた。最初の出会いと最後の演出が同じなのも粋で、最後まで楽しめた。
エリザベスに完敗
ドタバタ喜劇、ではないなぁ。ロマンスと言うには甘さは限りなく薄く(甘い言葉を吐くシルヴェスターは除く)、貴族社会のお家騒動を治めるべく、ドタバタ3人が奮闘する感じだろうか。
初めのエリザベスとシルヴェスターが出会うところから新鮮で軽快であり面白かったが、エリザベスに振り回されるシルヴェスターという構図がずっと変わらず、読むのにしんどくなった。
エリザベスがあまりに意固地で勝ち気で、貴族社会のルールに囚われ過ぎているというか、始終『勝った、負けた』と言っているので、何だか人生損してるなと哀れに思えてしまうのだ。
ストーリーを繊細に描くのはこの作家さんの特徴で好きなところではあるけれど、今回は苛烈なエリザベス×2に疲労困憊である。