「28歳ともなれば 知っている
私たちが欲しいのは“問題の解決”とかじゃない
問題が解決したって 助かるわけじゃないんだ」
アラサーの心にしみじみと沁みるセリフです。
このマンガの良いところは、ごはんやチープな友情を理由に安易に悩み相談したり答えを出そうとしないところ。
千春もナカムラも英治も、そんなに簡単に幸せになれるような楽な人生じゃないってことは分かっているのです。
分かっているうえで、毎日の食事くらいは美味しく、楽しく、幸せに食べたい、ただそのためだけに一緒に食事をするのです。
変な悩み相談も無理矢理な結論もない、自然に流れていく物語が心地よいです。
そして何よりも良いのは、おかざき先生が描く、3人の「美味しい!」の表情!
はふはふ、ほふほふ、夢見心地な両目に高揚した頬、とにかく幸せそうな顔が最高です。
毎回詳細なレシピとともに出てくる絶品料理は、どれも本当に美味しそうですが、
私が一番食べてみたいのは、第1話に出てくる「ホットプレートで作る包まないギョーザ」!ぜひ今度挑戦してみたい。
心が疲れたとき、悩みに悩んでにっちもさっちもいかなくなったとき。
無理に答えを求めるのではなく、誰かとただただ美味しいごはんを食べることも大切なことですよね。
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美味しいご飯だけじゃない
榮太郎くんに対する英治くんの乙女が爆発していて、読んでいてドキドキしながらこっちまで照れてしまいました。英治くんのシャツの柄も好きです。
Posted by ブクログ
寂しそうなのを察して一緒にいようかと言ってくれるの優しいな。
結局ちゃんとふたりとも一緒にいてくれて、しかも誕生日を把握してサプライズしてくれて。
ケーキと素麺が変な食べ合わせだとしても、それがかけがえのない思い出になる。
乗り越えなきゃいけないものは自分の意に反して現れてそれはかっこいいものではなくただ苦手だったりする。
周りにがっかりするたびに勝手に傷が深くなる。
合理主義は愛情のある所に発生するもまた名言。
部長が前の部署からの仕事を断ってくれるのが恰好良い。
橋を渡るようにさりげなくけれど鮮やかに景色は変わる。映画を観ているような情感のこもったコマだった。
ご飯を一緒に食べたいと思ったらそれはもう友情。
友情を感じられる人が同じ部署にいるのは素敵だと思う。
笑って流す度に自分の何かがすり減っていく感覚。辛いなぁ。