あらすじ
◆青野慶久氏推薦(サイボウズ代表取締役)「やり方次第では、逆効果。チームを変えたい人、必読!」 ◆小室淑恵氏推薦(ワーク・ライフバランス代表取締役)「本書を実践すれば、ブラック残業も不機嫌な職場もなくなります!」 昨今「働き方改革」という言葉が叫ばれている。しかし、それによって悲鳴を上げている現場は少なくない。“残業削減しろ、予算達成しろ、あとはよろしく”といった「現場へムチャぶり」の「見せかけの働き方改革」では、社員は疲弊し、生産性は落ち、人が辞めていく。政府の働き方改革実現会議で有識者議員を務めた著者は、真の働き方改革とは言わば「会社の魅力化プロジェクト」と説く。それは経営改革であり、「昭和の活躍モデル」からの脱却なのだ。本書で取り上げた働き方改革先進企業では、改革を経てどのような変化が起きたのか。大和証券では子育て社員の活躍、カルビーでは低迷商品の売上V字回復、アクセンチュアでは職場の雰囲気改善と業績アップ……など、目に見える成果から目に見えない成果まで様々だ。また、働き方改革は社会も変える。少子化改善や地方創生にも効果を発揮することが分かってきた。第一人者による、新しい働き方の理論とノウハウを徹底解説した1冊。 【目次より】●序章 働き方改革の何が問題なのか ●第1章 働き方改革はどうすれば成功するのか ●第2章 先端事例に「働き方改革」の実際を学ぶ ●第3章 現場から働き方をこう変える! ●第4章 なぜ「実力主義」の職場はこれから破綻するのか ●第5章 「女性に優しい働き方」は失敗する運命にある ●第6章 社会課題としての長時間労働 ●第7章 実録・残業上限の衝撃 「働き方改革実現会議」」で目にした上限規制までの道のり
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Posted by ブクログ
■仕事の効率化における「三大悪」
①仕事の属人化
②会議が多い,長い。目的が明確でない。
③過剰品質
■女性が活躍するための三条件
①長時間労働を是正し時間単位の成果でフェアに評価されること
②年功序列の廃止。年次と仕事を結び付けない
③父親の家庭参画の促進
■なぜ女性は管理職になりたがらないのか
・そもそも管理職に憧れない
⇒女性は時間とお金が見合うかを冷静に判断している。今の管理職を見ていても責任は重く長時間労働なのに残業代が付かず収入が下がるおそれもある。
⇒男性に八位,女性には時間とお金が魅力的
・管理職なるように育てられていない
⇒お金を稼ぐのは男性の役目という意識
⇒自分の父親が家事育児をしている姿を見ておらず想像できない
⇒夫より出世すると面倒なことになる
⇒企業からも育成されていない期待されていない
■なぜ女性は管理職になりたがらないのか。これまでずっと「女性は意識が低く,そのため管理職なりたがらない」とも言われてきた。しかし実際には違う。女性の意識が低いのではなく女性が管理職になりたいと思えるような環境が整備されていない。
・管理職=長時間労働
・責任と報酬のバランスの悪さ
Posted by ブクログ
いろいろな角度から「働き方改革」に切り込む。本書に何度も書かれているけれど、「長時間会社にいる=会社に貢献しているという感覚」からはそろそろ抜け出してもらいたい。残業=試験時間終了後もまだ解答していることという例えが言い得て妙。この例えは私も使いたい。「業務の終了時間がルーズ」は、パオロ・マッツァリーノ『世間を渡る読書術』、「男性社会のレール上に乗っかる女性像」は、碧野圭『駒子さんは出世なんてしたくなかった』との共通項。改革はトップのやる気次第。多くの経営者に読んでもらいたい。本書のサブタイトルはちょっとあざといかな。
Posted by ブクログ
長時間労働は、思考停止させるものだなあと思った。残業なくしたら、社員が勉強したりジムに通ったりするって話が例にあった。あと、クラシコムのその仕事は必要かを考えるって、いい話。
Posted by ブクログ
2018年28冊目
働き方改革と叫ばれて久しいが、一体どこから手をつければいいのか。
ただ、残業削減のみを取り上げるとブラックな職場になりがち。
では、テレワークや在宅などの仕組みを入れればというかとそういう訳ではない。
本書を読むと働き方改革は会社の仕組み・風土全体を変えるという事がわかる。
また、そうなる為には有る程度の期間と経営 TOPの意識改革が必要。
働き方改革に携わる方にオススメの一冊です。
Posted by ブクログ
「働き方改革」が叫ばれて久しいが、現在様々な会社が失敗している。
(失敗までは行かないが「効果が出ない」ことも含めると、とても成功とは言えない)
この本では、これらの失敗事例を挙げて「どうすればうまく行ったのか?」も紹介。
これだけのノウハウがたまってきて、こうして様々な本も出版されていけば、社会全体の雰囲気も変わってくるだろう。
しかし確実に言えることは、「トップ自らが変わらないと、現場は変わらない」だ。
これは「意識改革」だけ話ではない。
トップ自らが「新たな働く仕組み」を取り入れ、実践して行くのか?
この実践が、継続的に機能するためには、「新たな働く仕組み」が、そもそも「循環されるような仕組み」になっていないといけない。
(これが難しい!!)
つまり「仕組み」だけを入れても、まだ足りないのだ。
しかし動き始めて、それらが循環し始めれば、正のスパイラルとなっていく。
だからこそ最初の回し始めが重要だ。
男性特有の「体育会的働き方」を変えるのは難しい。
しかし、意外にも女性の方が働き方を変えるのは難しいという。
(資生堂ショックはその典型だ)
とにかく、それぐらい「働き方改革」は困難なプロジェクトだ。
だが、これらに対応しないとこれからの会社は確実に生き残れない。
何度も失敗するかもしれないが、そこで諦めずに正のスパイラルを作っていくしかないのだ。
当社も、とっとと働き方改革しろ!幹部こそ意識を変えろ!なのだ。
(2017/10/5)
Posted by ブクログ
コンパクトで事例豊富。働き方改革の事例を見ていると、①必要性に迫られた状況で ②トップダウンで 改革がなされていることがわかる。
・大和証券(トップダウン)
・アクセンチュア(トップダウン)
・サイボウズ(トップダウン)-一人一人が選べる働き方を
・リクルート
・カルビー(トップダウン)松本晃
・会社はフリーアドレス制で、座る席は4時間ごとにコンピュータが決める
・イケア―女性比率66%
2016年 安倍総理 一億総活躍国民会議
Posted by ブクログ
”働きかた改革”に関する、どちらかというとバランス感覚のある感じの本。タイトルからは、ありがちな”ダメな働き方改革をぶった切る”ようなものを想像しますが、そんな内容ではありませんでした。安倍首相が音頭を取る”働き方改革”がどのような経緯で進んでいるのか、何を目指そうとしているのか、そのへんの事情を知るのには役立ち一冊。著者は実際に少しでも政策を動かそうと政府の起ち上げた会議などに参加しシステム内で頑張っている人のようです。とても真っ当な感じの内容で、それだけにあんまり面白くはない。紆余曲折を経てきたが、経済成長も見込めず労働人口の減っていく日本で、上司が「俺は長時間労働でここまでのし上がってきたんだ!」というようなこれまで通りの意識でいては、立ちゆかないのは目に見えている。強制的にでも「誰もが働きやすい環境を整えていく」ための”働き方改革”が必要だ、ということでしょうか。至極真っ当です。