【感想・ネタバレ】「働き方」の教科書―人生と仕事とお金の基本―(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

人生に占める仕事の時間は3割程度。だからこそ自由に、勇気をもって仕事をしよう――。60歳で起業した異色の実業家にして当代随一の読書名人が語る、ふつうだけど大事なこと。「仕事は人生のすべてじゃない」「失敗して当たり前なのだから恐れることはない」「自分が楽しく働くことこそがお客さまのためになる」。読めば20代から50代まで、各々の世代でやっておきたいことが見えてきます。 ※文庫版に掲載の対談は、電子版には収録しておりません。

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Posted by ブクログ

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仕事の本というよりは人生への向き合い方の本。
本来動物であり、ワイン同様にクリマ(土地の自然や特性・文化)の産物であり、能力差はチョボチョボという人間観。衣食足り・パンのみにて生きるにあらず、7:3のライフ・ワークバランスに基づく人生観、仕事への向き合い方、50代への起業のススメ。今後30年の世界の予測と日本の課題&処方箋。
どうすれば良くなるのかの本質をしっかりと捉えたうえでの「数字・ファクト・ロジック」による主張に熱意と説得力を感じ、また未来を引き継ぐ世代のために50代以上も世界経営計画のサブシステムをしっかりと担うという意気込み・勇気をいただいた。
17-93

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2017年06月17日

Posted by ブクログ

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「働き方」の正解は、個人それぞれによって違うし、時代の変化が加速している中で、絶対にこれが正解というのはない。
だから、たくさんの本を読んでちゃんと自分で考える必要がある。

それを踏まえても、少々時代が変わっても参考になるなーと思った点をメモしておく。

(以下抜粋)

凡人と偉人の違いは、常に原理原則に則って自分の頭で考え、行動できるか否か
自分の価値観、思考軸がしっかりしている人ほど、偉大な仕事をしている


楽しいことや好きなことをやり切るにはある程度お金がかかるから、遺産なんて残してる場合じゃない
お金を残そうとすると極論、家に閉じこもって何もしないことになる
社会や人との交わりを絶ってしまうと、やがて信頼できるものはお金だけということになりかねない


仕事の質は楽しさで決まる
イヤイヤ受け身でやってると、最低限のことしかしない。
そこから決して良いものは生まれない。
例えば
優秀で良いアイデアがあっても職場の空気悪いとそれを出さない。
従業員が優秀であることは必要条件であり、
十分条件は社員が明るく元気で、ワクワクするほど楽しい雰囲気の職場


ロサダの法則。人は、一回の叱責に耐えるために3回褒められないといけない
人間の最も厄介な性質は、自尊心が強いということ
大した仕事もできないのに自分はできると思っている
でもそれが人間だから、部下は褒めないといけない。褒めるといっても、すれ違った時に笑顔を向けるだけでも


世界経営計画のサブシステムを担う
メインシステムは人間が担うことはできない。
人間にできるのは、自分が現在のポジションで何ができるのかを不断に問い続けること(すなわちサブシステムを担うこと)
自分の周囲の世界をどのように理解し、何をどう変えたいと思い、自分はいまのポジションで何を担って生きていくのか。それが人間のとるべき生き方であり、働く意味

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2022年12月02日

Posted by ブクログ

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ライフネット生命会長・出口治明さんの本

以下、印象的だったところ。
・僕は、人生の真ん中は五十歳だと考えています。(p.10)
・リスクは、リアルに認識できればコストになる(p.12)
・人間は、誰でも生まれ誰でも町や村を誇りに思っています。(p.43)
・人間がチョボチョボで変わりがないのだとすれば、違うのは本人の気持ちの持ち方です。(p.49)
・人は誰一人として同じではない。だから自分が考えたことや感じたことを相手にわかるように伝えなければ、永遠に理解し合うことはできない。このことをまなぶための期間が、保育園の三年間だというのです。(p.84)
・日本の社会には「異質な人は秩序を乱す」「異分子が入ると意思決定が遅くなる」という誤った認識を持っている人が数多くいます。もしそれが正しいとしたら、どうしてグローバル企業は意思決定が早いのでしょうか。(p.87)
・ダイバーシティのあるほうが、かえって楽(p.91)
・目的を考えながら仕事をすることは、上げるべき成果は何かということを常に考えながら仕事をすること(p.126)
・すぐに情報をシェアしない(下におろさない)上司の無能さも学んだように思います。(p.134)
・日本企業に、半日以上続く株主総会ですべての質問に答えられる経営者がどれほどいるでしょうか。注目すべきは、これは何もドイツ銀行に限ったことではなく、世界のグローバル企業のスタンダードだということです。企業のトップは、気力、体力、知力、教養力で従業員を圧倒しているからこそトップたり得るのです。(p.145)
・「ロサダの法則」というものがあります。(中略)人間が一回の叱責に耐えられるのは、その裏に二・九回褒められることが最低条件になっているということです。(p.154)
・三〇代ともなれば、上司を論破できて当たり前(p.162)
・この場合の実質的公平性とは、よく知っている課のことは放っておき、よく知らない二つの課のことを勉強するということです。(p.169)
・社会から起業を期待されている二〇代から三〇代は、まだ何も見えていない年代だと言っていいでしょう。(p.198)
・中国の中央集権体制は想像以上に強いと思うべきでしょう。それを象徴するのが「時間」です。中国とアメリカの面積はほぼ同じですが、アメリカには六つの標準時間があるのに対し、中国の標準時間はたった一つだからです。(p.242)
・アメリカの学生が選ぶ就職先人気番付トップスリーは、グーグル、ウォルト・ディズニー、アップルの三社です。新しいこれから伸びるであろう企業が中心です。一方、日本の学生の就職人気ランキングは、旅行会社や航空会社が目立ち、アメリカとは様相が異なります。(p.257)
・日本企業のように、窓際族として飼い殺しにするほうがアンヒューマンだと考えている。(中略)人間は給料をもらえて名刺さえあれば人生が楽しいわけではない。(p.260)

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2017年07月18日

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