あらすじ
信じるよ、僕は。お前が母さんを殺すわけがない。
エリートの父と良妻賢母の母、愛された弟。「理想の家庭」で除け者の兄。しかし母は殺され弟が逮捕された。兄と父は真相を求めて…。
解説・瀧井朝世
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Posted by ブクログ
ワンマンエリートの父、専業主婦良妻賢母の母、優秀な弟。周囲からは、理想の家庭と認識されていたエデンの果ての家族。
兄は、家族から疎外感を持ち、早くに独立していた。溺愛されていた弟は、親の期待通り、一流企業に就職。そんな両親自慢の弟が、母親殺人容疑で逮捕される。彼の無実を信じて、裁判の準備をする父と兄。
調べていくにしたがって、母親と弟の知らない部分が見え始める。真相に近づくにつれて、弟の無実が遠くなる。そして、弟の深層部を受け入れて、理想的な家族ではなくても、親子として兄弟として支え合う家族となろうとしていく。
ミステリーとしては、地味かなと思います。エデンとしていることから、カインとアベル的な兄弟の葛藤、親子の亀裂等、犯罪の起因を探ります。
過去の記憶が、自分の思い込みや思い違いで書き換えられることはあるんでしょうね。あまりに後悔していることは、忘れたくて変形していくかもしれない。
Posted by ブクログ
被害者の家族でありながら加害者の家族でもある、難しい立場。わりと被害者の家族は取り上げられるけど加害者家族の心情や状況を扱った作品は少ないのでは?あまり想像したくない話ではあるけれども。
Posted by ブクログ
葉山和弘
大学卒業後、園芸科の同級生と盆栽の栽培と販売をする会社を立ち上げる。
葉山秀弘
弟。実母、葉山直子の殺害容疑で逮捕。大学卒業後、大手ゼネコンに就職したものの、十年ほどで退職し、事件当時は無職だった。清水七を殺害した廉で再逮捕。
葉山直子
母。山林で遺体が発見された。
葉山敬一
父。商社に勤める。
久美子
和弘の妻。大学の入学試験後に開かれたガイダンスでたまたま隣に座った。
木村朋子
叔母。母より九つ下。五十歳。
梶本陽
和弘の会社のスタッフ。
関昌衛
今年八十歳になるビルのオーナー。
太田章
弁護士。敬一に解任される。
伊藤真紀
和弘の会社のスタッフ。
清水七
睡眠導入剤とアルコールを一緒に飲み、入浴中に眠ってしまったための事故死。風俗嬢。秀弘と付き合っていた。
平林京香
和弘の会社の電話番。
伊地知常明
刑事事件専門の弁護士。
小川武雄
弁護士。和弘に伊地知弁護士を紹介した。
奈良園子
盆栽の買取を和弘に依頼。
藤田浩久
秀弘の同期入社。
石川
秀弘が教育係りになった後輩。
浅井圭
秀弘の大学時代の友人、フリーのグラフィックデザイナー。
江口隆司
敬一の古い友人。
植田健
和弘の客。
宮下慶太
秀弘の友人。七が死んだ日に秀弘と一緒にカラオケルームにいたうちの一人。大学で同じサークル・自動車愛好会にいた。
川東恵
直子の高校時代の友人。
三代実豊
直子が結婚前に付き合ってた。
平野明海
直子が参加していた料理教室の講師。
中西敏子
料亭の仲居頭。
村田明
伊地知弁護士の助手。
野口理佐
検事。
水野彩織
七の友人。
清水寿子
七の母親。
石倉康人
和弘の友人。高校の同級生で、違う大学へ進学した後も付き合いが続いていた。
安倍勝人
監察医。
西崎亜矢子
直子の高校の同級生。
吉田優貴
サラリーマンを辞め、二年前から移動カフェを始めた。
里見照幸
和弘の客。