あらすじ
優れた「戦略」は、非対称性を最大限に利用することで、勝利をもたらす。
そして、非対称性を生み出す鍵は「技術」にある。
本書は、技術者としての、ふとした疑問から生まれました。その疑問とは、
「戦略を破壊するものは、何か」というものです。
戦略に関しては、紀元前5世紀ごろに中国で成立したとされる兵法書「孫子の兵法」をはじめ、古今東西、様々な著作が存在します。近年では、戦略そのものに加え、戦略の形成過程を明らかにする取り組みもなされています。さらに、もともと軍事の概念である戦略は、ビジネスの世界にも持ち込まれ、今では、多くのビジネスパーソンや経営者を悩ませているようです。どうすれば勝てるか? 人類は、いつの時代も、普遍的な「勝利の法則」を求めているのかもしれません。
ところが、多くの歴史家が認めているように、永遠に続く勝利はなく、勝者が常にその座に居続けることはできません。栄枯盛衰、という言葉があるように、ある時代を制した勝者も、いつか、次の勝者にとって変わられるのです。永遠に有効な戦略はありません。いかに優れた戦略でも、破壊され、無力化される日が来ます。なぜでしょうか。
本書では、過去の戦争の流れを変えた著名な戦いを取り上げ、「技術」というフィルタを通して見ていきます。そこには、必ず、非対称性が潜んでいます。戦争の歴史は、幾多の戦略家や技術者が、「非対称性を追い求めてきた物語」と言えるかもしれません。本書の目的は、戦争の歴史を通じて、技術と戦略の関係を考察し、今を生きる私たちに有益な教訓を得ることです。本書が、次世代の戦略家である読者の一人一人にとって、技術への理解を深め、新しい時代の戦略を切り開くきっかけとなれば、著者として望外の喜びです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
レーダーや航空機の技術革新が、戦争をどう変えたかについてわかりやすく解説している。当時の基礎的と思われる科学の進歩が相手国のプレッシャーとなり、戦略だけでなく研究の競争が進んだことを感じた。当時も今もオリジナリティの追及や、個人のパッションに基づく長期投資、人のネットワークとある種のオープンイノベーションは重要だとわかった。
Posted by ブクログ
基本は戦史において技術が果たした役割と教訓といった内容の話である。
戦史と聞くとそれだけで古めかしくて退屈という印象を抱いていたが、戦史に関する記述は、あくまでも技術の果たした役割を語る上での最小限にとどめられており、退屈することなくスラスラ読めた。
また最初に、技術と戦場との関係を既存・新規で4象限に分け、各象限における技術の使われ方を見ていくという形ですっきり見通しが示されており、その点も読みやすかった。
内容に特に不満はないが、あえて不満を述べるとすれば、導かれる技術に関する教訓がその節・章限りであり、最終的なまとめとそれに基づく洞察がないこと、及びタイトルにある「戦略」に関してあまり語られていないことぐらいか。
ただ、戦争と技術の関係を俯瞰的に理解出来るという点で本書は良書であり、不満というほどのものではない。
Posted by ブクログ
軍事関係としては面白く読めるが、まとめの教訓のような部分は当たり前のことが書かれていると感じた。もうすこし新たな気づきがあればよいのだがそこが残念。
Posted by ブクログ
「技術は非対称性を生み出す」
「戦略は非対称性を利用する」という表現がツボ。
それだけで、この本を読んだ価値があったかな。
一言でいうと、タイトル通り「技術を知り、活用法を探り、世界をリードすること」
そんな内容が戦争での勝因・敗因の具体例と共に紹介されていた。
戦争での具体例は、無知な私には難しかったけど、筆者の言う戦略はマーケティングに応用して考えると面白い。