あらすじ
官職を追われ不遇な生涯を送った洪自誠の『菜根譚』と、官僚のトップにまでのぼりつめた呂新吾による知られざる名著『呻吟語』。中国を代表する処世訓である二書のエッセンスをこの一冊に集約する。混迷の時代に生まれ、現在まで読み継がれる言葉は、私たちに何を教えてくれるのか?
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Posted by ブクログ
「100分de名著」の「菜根譚」の回が面白かったので読んだ本。「呻吟語」のことをこの本を読んで初めて知った。P」76の後ろL3の言葉が1番印象に残った。この本を読んで「菜根譚」が読みたくなった。
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菜根譚と呻吟語という明代末期の処世訓についてわかりやすくまとまっている。逆境とリーダー論、人付き合い、自分磨き、幸福についてと4章から成る。架空対談も面白い。
明代末期は印刷技術が進歩し、書物が広く庶民にも浸透していき、さんごくしえんぎや水滸伝などもこの時代のもの。
逆境においては自分を鍛えるチャンスと捉え耐えること。人付き合いにおいて譲ることと自分を鍛えることの大切さ。器を磨くに中庸と沈静の大切さ。幸福について知足と不幸がないことが何よりの幸せであるという考え方の大切さ。
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どちらも、バランスの取れた考え方。
明とかの時代に作られた書物が今まで残っており、しかも内容に古さがないのは本当にすごい。
歳とってから再読したい
Posted by ブクログ
読んだ本は、
洪自誠『菜根譚』 2014年11月(100分de名著)
たが、検索しても出てこないので代わりにこれとする。
・自分の人生が思うようにならないとき、そこで体験することはすべて自分を磨く薬になる。
・あれこれと苦心している中に、とにかく心を喜ばせるような面白さがあり、逆に、自分の思い通りになっているときに、すでに失意の悲しみが生じている。
Posted by ブクログ
中国の二大処世訓。ベースに儒教の考え方があるから、仁・義・礼・智・信の五常を基本に「道徳的に生きる」というところが基本。ただ、ベースがそこにあっても仏教やその他の考え方も織り込まれている。そして聖人君子を目指しているというものでもない。そういうところが少し現実的で受け入れやすい感じもしました。特に気になったのは、
・名誉や評価は独り占めしてはならない
・人を叱ったり注意する際は、逃げ道を一本用意してあげること
・何事においてもほどほど、「中庸」であることが大事
・欲張りすぎるな、頑張りすぎるな
・「足るを知る」ことこそが幸せに近づくための秘訣
という点。欲望を追いかけ続けるときりがない。そういう気持ちを客観的に見つめ、今に集中し今に満足するという考え方は、どこか仏教に通じるようなところを感じました。もう少し突っ込んだ専門書に進みたいと思います。