【感想・ネタバレ】世界一訪れたい日本のつくりかた―新・観光立国論【実践編】のレビュー

あらすじ

【観光業を大進化させたベストセラー『新・観光立国論』著者の“最新”提言!】

過去数年で、日本は「観光の後進国」から「発展途上国」になりました。
さまざまな実績が出始めており、街で外国人観光客を見かける機会も増えました。

しかし、日本の潜在能力を考えると、まだまだこんなものではありません。
日本は、やるべきことをやりさえすれば、「世界第5位の観光大国」になれる潜在能力があります。

本書では、日本が「6000万人の外国人観光客」を招致できる
真の「観光先進国」になるためにとるべき方策を、あますところなく解説します。


■どう分析するか?
→フランス人よりもドイツ人を呼ぶべき理由
→観光収入の9割は「これ」で決まる
→日本の「地の利」が最強な理由

■何を整備するか?
→「サービス」の概念を根本から改めよう
→日本人だけが気づいていない「観光資源」とは
→カジノは最強の「集金システム」である

■いかに発信するか?
→「翻訳」はもう止めよう
→外国人には「意味不明」な写真とは
→「&Tokyo」がダメなわけ 他

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Posted by ブクログ

ネタバレ

【書評】日本が観光先進国になるための教科書『世界一訪れたい日本のつくりかた』

日本が外国人観光客にお金と時間をかけてでも行きたいと思われる国になるためには、何が足りないのか。
デービッド氏は本書でデータ、事例をもとに今の日本に欠けている部分を分析、そして今後どうするべきかを提案している。

1つ目のポイントは「相手目線」である。
日本人にわかることが、外国人にわかるとは限らない。
同じ言葉でも、国によって受け止め方が異なる。
頭ではわかっていても、日本の情報発信には外国人目線が欠けているものが多い。
これでは外国人観光客が、時間とお金をかけてまで行きたい国にはならないのではないか。

2つ目のポイントは「多様性」である。
日本には幅広い客層が遊べる商業施設がない。
またスポーツ観戦に関しても、他国と比べて幅広い客層に対応できていない。
日本には他国と比べて多様性が足りていないのだ。
外国人観光客が日本におとすお金が少ない所以である。

上記2つのポイントは何も観光業に限った話ではない。
どの業種にも当てはまる話ではないだろうか。
自分の勤めている会社、業界は真の意味で「相手目線」なのだろうか。
幅広い客層に対応できる「多様性」を持たせているだろうか。
現状の観光業を紐解くことで、日本そして我々が見直すべき固定観念が明らかになる。

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2018年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

観光ビジネスについて全くの知識なしですが、先輩からの推薦を受けて拝読。

日本は「世界一訪れたい国」になるポテンシャルがあるとの主張をアナリストらしく様々なデータを持って説明。
客観的な分析でありながらも、著者の熱量が伝わってくる文章だった。主張もはっきりしていて分かりやすい。

安倍政権の方針もあり、今後拡大が予想される観光産業の入門にもとても興味深い良著という印象を受けた。


※以下気になった点メモ
・日本は「世界一訪れたい国」になるポテンシャルがある
・グローバルでは観光は大きく伸びている産業。
・WTTCの試算では、観光産業は全世界のGDPの10%。全世界の雇用の11分1を生み出している。
・世界経済において、観光産業はエネルギー、化学製品に次ぐ第3の基幹産業
・安倍政権の戦略成功もあり、2016年度は前年比21.8%成長の2400万人もの外国人観光客が来日。

・訪日客数増加に円安の影響度は薄く、ビザ緩和が大きく影響。
・円安の影響が薄れ爆買いがなくなっても、観光客数に与えるインパクトは小さいと予想。観光業は国際情勢の影響をそれほど受けない。
・爆買いされる商品は他国商品が対象であることが多いため、日本経済に与えるメリットは少ない

・日本のように自然、気候、文化、食の4つの観光資源が揃った国は稀。
・アジアからの集客は順調。次のターゲットはお金を使ってくれる上客はドイツ。
・どの国から何人連れてくるというミクロ目標を持つべき
・これまでの日本の観光産業は売り手市場の「一極集中型」のため、量をいかにさばくかが求められた。
・これからは質を高め、リピーターを増やす必要がある

・日本は「文化資源」ばかりを重要視、「自然資源」にもっと着目すべき
・日本の自然の多様性は「四季」のおかげではない。四季がある国なんてたくさんある
・日本ほど自然災害の多い国はあまりなく、それがこの国の自然の多様性をつくった。
・自然資源はメインの目的になり、滞在日数を稼げる。
・京都ですら観光資源になり得る街並みは減少の一途。自然との抱き合わせでカバーすべき。
・文化保護、自然保護のためにも観光化すべき。

・日本は外国人にとって冷たい国。ネガティブな注意書きばかりで観光客目線になってない。
・マナーという言葉はデリケート
・キャッチコピーで文化のニュアンスを伝えるのは至難の業。もっと写真や映像などを活用すべき。

・価値の多様性に加えて、価格の多様性が必要。
・日本には5つ星ホテルが少ない。ハードは一流でも、ソフトが三流。
・IR(統合型リゾート)にとって収益装置のカジノは必須。
・カジノ運営のノウハウは世界規模で見れは豊富に溜まっている
・IRを入り口として、観光資源を発信していくべき

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2017年10月22日

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