あらすじ
●すべてのビジネスはリターンを得るためにリスクに挑みます。そのためリスク管理と目標管理は表裏一体で、リスクの管理は利益を生む活動です。リスク管理能力を養うことで、はじめてハイリターンを追求できます。
●しかし、多くの人はリスク管理を専門家の仕事と勘違いしています。マニュアル(文書化)を作ることがリスク管理ではありません。業績不振と不祥事は、リスク管理の面から見れば同根です。
●本書は、リスクの本質と正しいリスク管理を学ぶテキストです。知識を覚えるだけでなく、考え抜くための演習問題も提供し、イノベーションを起こす力を養います。
●前作『世界のエリートがやっている 会計の新しい教科書』の第3章「応用編」に続く内容で、前作読者から出版が待たれていました。セットで会計と経営のセンスを磨くまったく新しい会計学習法です。
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Posted by ブクログ
攻めの経営を可能にする 本当のリスク管理をするための本
著:吉成英紀
一般事業者にとっての、「我が社の利益目標が達成できないリスク」「我が社の商売が失敗するリスク」「事業投資に失敗するリスク」「事業の失敗を隠蔽するなどの不祥事を起こすリスク」といった自社の本業そのものの成功のためのリスク管理、いわば本業真正面のリスク管理についてまとめた本はあまり例がない。
本書ではそのような本業真正面のリスクについて取り上げられている。守備範囲は会計報告に限定せず、本業全般を対象としている。
構成は以下の6章から成る。
①3つの基本概念を知らずにリスクは取れない
②リスク管理の本質
③リスクコントロールのSTEP1 リスクの発見
④リスクコントロールのSTEP2 リスクの測定
⑤リスクコントロールのSTEP3 リスクへの対応
⑥攻めの経営に転じるためのリスク管理
リスク管理は経営そのものである。
定量的な数字面ももちろん大切ではあるものの、リスクの本質を理解する上では、定性面や暗黙知化された概念の理解とそれに対して自身の深い考察の積み重ねなくして、身につけることはできない。
事業そのものとリスクの関連性を体系的に捉え、STEPごとの注意点等基本的なところからみっちり教えてくれている。
時代が移ろいでいく中で、リスクは変遷する。変わらない本質と変わる部分を意識してアンテナを張り続ける中でリスク感度を挙げながら対応力を磨く。積み上げ式での対応と飛び道具的なイレギュラーに備える等の柔軟な発想の中でこそ、リスクはチャンスになり、共存する中で他社との違いや付加価値への転嫁を図る中で逆に強みや競合との差異の強化にもつながる。
向き合い続けるスタンスを当たり前にしていきたい。
Posted by ブクログ
前書も読んだが面白かったのでこちらも。
途中中弛みしたが、後半はやはり熱いメッセージがたくさんでよかった。
リスクに適切に対応することが大事。
また思い出した時に読もう。