【感想・ネタバレ】Beyond Human (ビヨンド ヒューマン) 超人類の時代へのレビュー

あらすじ

人類が間もなく受け入れようとしている医療テクノロジーの急激な進歩は、医学の歴史上、前例のない規模の希望と危険に人を直面させる。

寿命を延長させる人工臓器、脳を増強する脳神経インプラント、そして病気を治し、老化を消し去るナノロボットは、人の健康を劇的に改善してくれる。しかし、それによって「人」と「マシン」の境界線は曖昧になるだろう。

この新しい世界で、人はテクノロジーによって解放される未来を夢見るのか、それとも人は自分たちを健康で賢く、若く、長生きさせてくれるマシンやデバイスのしもべのようになってしまうのか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

医療テクノジーは、人間の機能を向上(エンハンス)させる時代が、すぐそこに来ているどころではなく、もう来ているので、それを受け入れる前提で、いろんなことを考えていきましょう、という本。
著者自身も、胃の疾患でペーサーと呼ばれる埋め込み型医療機器を使用して、快適に暮らしているという。実際に、人の身体が電気化学的な現象でコントロールされており、様々なテクノロジーを取り込んだり協調したりすることもできる、という言葉には重みがある。
生物学的なものとか、人工的なものとか、由来は関係なく、ハードウエアとして人体に統合してしまい、身体の機能が著しく向上させることも可能になっている。
 最近読んだLife spanと同系統の書籍だが、倫理面の考察は深く、とても考えさせれる。
本書のいうように、単に自然のものではないとか、人間っぽくないとか、神の領域に踏み込むべきではないとか、言っていても、治療の先にあるものが、すでに現実になってしまっているので、とにかく議論してこーぜ、という主張はその通りでしょう。
 すでに人工心臓は存在しているし、脳への電極埋め込みも臨床が進んでおり、人工膵臓、人工腎臓も非臨床で確かめられている中、これらが全部埋め込まれた患者さんがいたとして、実は、寿命が凄い長くなったりするかもしれない、一方で、そこまでして治療されてなくない、という人もいるでしょう。自分が直面したらどうするかと、とても考えさせられました。

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2021年04月18日

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