あらすじ
大統領選挙に破れ、失意の日々を送る元大統領ジミー・カーター。しかし、彼が気がかりな夢からさめてみると、なんとそこは火星!赤色人、緑色人がウロウロする宮殿の中で、エドガー・ライス・バロウズ描くところの火星の大元帥カーターと対面するのだった! 抱腹絶倒の表題作「火星の大統領カーター」、そして老宇宙パイロットと若い密航者の心理の襞を描く「最後の方程式」ほか、さまざまなパターンのパロディ作品をここに結集! SFを愛してやまぬ著者がおくるSFへのラヴ・レター。
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Posted by ブクログ
あとがきで、栗源薫が、SF界で、暖かく迎えられていたわけではないことを知りショックでした。
どんな分野にも、視点が狭く、自分の視点以外のものを排除しようという意見の人は大勢いると思います。
SFファンにも、焦点が短い人たちも大勢いるのかもしれません。
栗源薫(男性:登場人物)シリーズ、伊集院大介シリーズのように、
透明感のある登場人物で、SFを書かれればよかったのにと感じています。
本作品は、SFとしては一流なのでしょうが、
栗本薫シリーズ、伊集院大介シリーズのようなミステリものに比べれば、
登場人物の価値が見出せませんでした。
栗本薫(女性:著者)さんが過去のSFを愛好するあまり、
パロディを書きたくなったという気持ちは理解できます。
本人は、ハヤカワのSFの本になったことに感激しているとのことを
あとがきで書かれています。
それも栗源薫なんだなという妙な納得感が残りました。