【感想・ネタバレ】青年のための読書クラブ(新潮文庫nex)のレビュー

あらすじ

東京、山の手に広々とした敷地を誇る名門女学校「聖マリアナ学園」。清楚でたおやかな少女たちが通う学園はしかし、謎と浪漫に満ちていた。転入生・烏丸紅子がその中性的な美貌で皆を虜にした恋愛事件。西の官邸・生徒会と東の宮殿・演劇部の存在。そして、教師に没収された私物を取り戻すブーゲンビリアの君……。事件の背後で活躍した「読書倶楽部」部員たちの、華々しくも可憐な物語。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

架空の聖マリアナ学園の、創立から合併による終わりまでを、読者倶楽部のメンバーが引き起こす事件を追う形で綴った編年体。面白い小説は、次に何が起きるかが予測できないところにあり、この小説はそれを満たしている。桜庭一樹独特の語り口で、不思議な空気を醸し出し、事件の当事者と別にクラブ誌を残した語り部がいて、彼女らが皆、主人公。人の思いは、たとえ朽ちても若者に引き継がれていく。

0
2025年10月13日

Posted by ブクログ

この本が、というか、作中に出て来る読書クラブが持つ仄暗く耽美な魅力に高校生の時からずっと魅了され続けています。

演劇部がかつて使ったバルコニーやドレスやら、エゾシカや狸の剥製やら、ミラーボール等と言った誰かが残した統一性のない大量の物に囲まれたカビ臭い本だらけの空間で、お茶を飲みビスケットを齧りながら気の済むまで本を読み、時に議論し、また偶に訪れる不可思議な事件に耳を傾ける…なんて素敵な部活動なんだ!こんなファンタジーみたいな素敵空間が現実にあればなぁ!と、ずーーーっと憧れています。


どこが好きなのかを具体的に語るのが難しい作品なのですが、一見ひねて周りに埋もれてしまいそうな意見の中に、偶にハッと目が覚める様な利発さ、善良さ、真に迫った考え方が散りばめられている所がとても好きなのかもしれないというのが今の感想です。

様々な経験や読書体験を経てこの本に帰って来る時に、読んだ当時の懐かしい気持ちと新しく見つけるこの本の持ち味の両方を噛み締められる本だと思います。

0
2023年03月16日

Posted by ブクログ

読書好き耽美派の私のための本、という感じでした。
相変わらずの桜庭一樹さん、好き嫌いは分かれる文体ですが、私は大好き♡

いつか、「慣習と振る舞い」のお店で、桜庭さんとコーヒー飲みたいな。

0
2018年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こんな読書クラブあったら入りたい、
読書クラブの珍事件が読んでて面白かった。
その読書クラブが最後にはなくなるのが読んでて
時代が変わったんだなと思わされた。
これからも読書続けていきたいな。

0
2018年11月13日

Posted by ブクログ

文体は慣れるまでに少し時間がかかった。
でもそこがより世界観に惹き込まれる感じ。

読書好きには読書クラブと書かれるだけで
魅力的に感じてしまいがち。

0
2024年01月12日

Posted by ブクログ

伝統的な女子校の退廃的な雰囲気と宝塚歌劇団のような世界。こういうジャンルってある程度確立してるから初めて見た!斬新!って感はないけど、好きです。

0
2023年11月16日

Posted by ブクログ

「女子高を舞台にした少女版『百年の孤独』」というコンセプトがすごく気に入った。
南米の村マコンドで起こるいくつもの出来事とは、規模も奇怪さも比べものにならないけれど。生きる者の希望とか、滅びに向かう雰囲気の寂しさと諦めとそれでも不思議に残される希望とか。そういうのは場所も時代も関係なく繰り返されているのだ。その規模に関わらず皆同じなのだ。
たったひとりで孤独や絶望にうちひしがれている人にはこの本を手渡して「未来をまだ信じましょう、若い人たち。よき人生を」と言ってあげたい。

0
2019年08月18日

購入済み

青年であるうちに読んだ方が楽しめると思う。

0
2018年02月22日

Posted by ブクログ

お嬢様学校にひっそりと存在する読書クラブの100年史
お嬢様女学校にしろ、女子の世界ってこんな妄想を期待しているのだろうか?
女性が読めばもっと共感できるのだろう。最初のほうで主人公が言ってたけど、女ってめんどくさいと思ってしまった。
最後まで読んだら、読書クラブの一代記を終える寂しさがこみ上げてきた。主要登場人物が全員女子の学園ものラノベですね。

0
2017年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物がみんな個性的で、それでいて高校生ならではの劣等感とかも抱えていて、みんなが魅力的!
読書クラブを通して時代の流れを辿る感じが桜庭一樹ワールドだった

0
2017年05月25日

Posted by ブクログ

うーん、紅子のお話は良かったんだけど、学園に通う生徒の言葉遣いに翻弄され、いまいち物語の世界に浸れなかったなぁ。
宝塚っぽい感覚で読んだら良かったのだろうか。
でも妙に心に残る。悩ましいけど星は4つ

0
2017年05月29日

Posted by ブクログ

私にとっては少し読みにくく、読んでいると寝てしまってなかなか進まなかったけど、物語的には面白かったです。読書クラブっていうのがなんとも魅力的で、あれこれ想像しながら読めました。読書クラブ史をもっと読んでみたいなと思うくらい。そして、モデルになったというブロードウェイの喫茶店もとても気になります。そんな居場所を得たいと思います。

0
2017年08月20日

Posted by ブクログ

おー、今頃文庫になるんだ。
桜庭一樹の中で一番好きな1冊。
しかも志村貴子が表紙を描くとは・・・。
青い花とちょっと似てるからかしらん。舞台だけ。

コミカライズも出来が良かった。

0
2017年04月28日

「男性向けライトノベル」ランキング