あらすじ
インターネット技術の発展により、世界中の情報がつながり「ビッグデータ」が形成される今、人々のプライバシーは未曽有の危機にさらされている。オーウェルの小説『1984年』的な国家による監視活動のみならず、民間企業に蓄積された個人情報の大量漏えい、図書館の閲覧記録やネット通信販売で購買した商品の傾向で人物像を読み取られてしまうプロファイリング、マイナンバー制度に民間サービスの情報を統合することで生じるリスクなど、知らないと危ないビッグデータ社会の落とし穴を、多数の事例をまじえ紹介。ビッグデータの専制と支配から自由と尊厳を守るために何が必要なのか? 米国、欧州の事情にも詳しい著者が、新時代のプライバシー権の議論を明快に提示する。【目次】序章 スノーデンの警鐘/第一章 デジタル化の専制/第二章 ビッグデータの覇権とプライバシーの反逆/第三章 プライバシーをめぐるアメリカとヨーロッパの衝突/第四章 日本のプライバシー保護を考える/終章 自由、尊厳、そして尊重/あとがき
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
個人情報保護をめぐるアメリカ・ヨーロッパの法的思想の違や、ビッグデータ時代のプロファイリングのこわさ・忘れられる権利の重要性、遺伝的情報の保護の必要性などもよくわかった。
Posted by ブクログ
米国とEU、そして日本でそれぞれプライバシー権についてもととなる考え方が違っていることがわかった。自由、尊厳、尊重ですか。法律分野は一般には理解がなかなか難しく抵抗感もあるのですが、大筋理解できたかなと思います。ビッグデータは「なんとなく怖い」から使いたくない、というっても既に使っているし。むしろ、よく知らないで「怖い」というのはやめましょうよ、というのに同意です。