あらすじ
襲いかかる毒蛇、ジャガー、不治の熱帯病……
NASAの最新テクノロジー×考古学調査
『ナショナル ジオグラフィック』の発表に世界中が騒然!
中米ホンジュラスに500年前から伝わる「猿神王国」伝説。熱帯雨林の奥地に、謎の古代都市群が存在していたという。過去、数々の探検家が都市の場所を突き止めようとしてきた。だが、ジャングルの脅威と殺人発生率世界一という政情不安に阻まれ、21世紀に至るまで、その一帯は人跡未踏のままだった……
最新テクノロジーを駆使した空中からの探索と、命を賭した密林での探検。はたして、そこにはマヤ文明に匹敵する一大都市が栄えていたのか?なぜ、彼らは忽然と姿を消したのか?
世界中が固唾をのんで見守った一大発見をスリリングに描き出す、考古学アドベンチャー・ノンフィクション。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
帯に書いてあるとおり!!
『21世紀にこんな冒険がありえるのか!?』
とにかく、この時代にまだ発見されていない遺跡があったことに驚く。
トルコのギョベクリ・テペも驚いたが、同じ位の驚きで、どんどん読み進んでしまった。
ジャングルでの遺跡調査がじつはかなり過酷で危険を伴うということが、後半にしっかりと書かれているので、お見逃し無く。
Posted by ブクログ
中米ホンジェラスに伝わる「猿神王国」伝説。熱帯雨林の奥地に謎の古代都市群が存在していたという、過去に数々の探検家が都市の場所を突き止めようとしたものの未開のジャングルの脅威やホンジェラスの政情不安や殺人発生率世界一という治安の悪さも相まって、そこは未開の地であった。
最新のテクノロジーを駆使し、空中からの探索によりある程度の目処はつけれたものの、考古学的なグラウンドエビデンスも必要というのが考古学を知らない者からしたら驚きだった。世界にはまだまだ発見されていない土地があるのも驚きであった。
また、都市の発見後のアフターストーリーにも力が入れられており、作者も言及していたが、冒険には未知あるいは研究の進んでいない病気がつきものであるのを実感した。これをきっかけに、この病気の解明も進めば良いと思う。
発見された遺跡の調査と文化の解明は今後進展していくものだと思うので、ニュースなどを注意深く観察しようと思った。
Posted by ブクログ
ホンジュラスに500年前から伝わる「猿神王国」伝説は熱帯雨林の奥地に謎の古代都市が存在していたという。その伝説が真実かどうか過去多くの探検家がジャングルに足を踏み入れたが、伝説の一帯は人跡未踏の地のままであった。今回の探検でとうとうその地を発見した。探検は大きな成果をあげたのだが、その後に探検隊を待ち受けていたものは、マラリアに次いで世界で2番目に致死率の高い寄生虫病リーシュマニア症の罹患であった。恐ろしいことに地球温暖化によって米国にも広まる可能性があるのだ。やがては地球規模にまで。
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失われた都市ウバール
モルモン教はマヤ人が失われたイスラエルの民であると主張した。1830年刊のモルモン書にレーマン人として登場する。レーマン人は紀元前600年ごろにイスラエルを出て、アメリカへ海路渡ったとされた。20世紀になるとモルモン教会は多額の資金を投入して大勢の考古学者をメキシコと中南米に送り込み、遺跡発掘によって真偽を確かめようとした。この試みは貴重な発見につながったものの、モルモン史観とは矛盾。
リモートセンシングに使うライダーはアメリカの軍事技術を利用しているため、なかなか使えない。
メキシコのアンガムコの遺跡には、上空から見ると鍵穴のように見えるピラミッドもあった。
Posted by ブクログ
まるで自分も秘境の古代遺跡発掘に参加しているような、そんなリアルなドキドキ感を味わえる一冊だった。簡単には人が立ち入ることのできない、蛇やジャガーがうろつくジャングルに、命をかけて乗り込んで行く。現代の最新機器を持ち込んで、昔よりは的確に目的地へたどり着けるようだけれど、それでも大きな危険が伴う事に変わりはない。古代遺跡を見つけた!すごかった!だけの話では無く、その場所がなぜこんなにも時を超えて忘れ去られた場所になっていたのか。その謎を探ると、昔ヨーロッパ人が植民地化のためにやってきてから、先住民たちの数が激減していった歴史なども知ることになる。現代にも受け継がれている恐ろしい感染症の話など、この本の中の出来事は私たちと全く無関係なものではないところも、怖さを感じる。
Posted by ブクログ
ホンジュラスの辺境、モスキティア地方に眠る古代遺跡をめぐる冒険。1994年より前は、75年間にわたり何度か数名の冒険野郎が探しにでかけたものの見つけることができなかった幻の白い都市。この詐欺まがいの冒険レポートが案外笑えたのだけど。
本編はその後。テレビプロデューサーが白い都市を探すプロジェクトをはじめるところから。その後科学技術が劇的に進歩し、ライダーを駆使した3Dマッピング技術が猿神のロストシティの手がかりを見つける(その技術を考古学者が否定するところもおかしかった)
まさに人もいない未開の地での冒険、考古学者やクリエイターの挑戦はなかなかドラマチック。しかし、帰国後、スタッフの半数に発症したリーシュマニア症の話から、エンディングはパンデミックの考察にいたる。いろんな視点、話題がてんこもりの興味深いノンフィクション。
Posted by ブクログ
遺跡や文明そのものはまだまだ謎に包まれているようで、解明されたとは言い難い。しかし、発掘に至るまでの準備や様々な障害に始まり、ジャングルでのリアルな体験、最後は、感染症から思い巡らす人類史の大きな流れ、と読み応え満点。
銃・病原菌・鉄を読みたくなる。
Posted by ブクログ
ホンジュラスの森林僻地も好きティアにある古代遺跡を過去の伝説をもとに最新技術ライダーを使って発掘を開始する夢とロマンの話。だが、そこから、コカイン主要流通元である新興国である事、不安定な政府とのやりとり、新世界と旧世界の病原菌の話(銃・鉄・病原菌からの引用多い)に発展していく。