あらすじ
“てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ”「通のたしなみ」より。―料理人が喜ぶ意外な食べ方から、小鍋だて、白魚の卵落とし、鯛茶漬、小鰭の新子等々、旬の味を堪能する料理まで。食通作家をうならせた酒肴のメニューと人生の折々に出会った忘れられない味。本当の通のたしなみを知る食道楽による名エッセイ集。
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Posted by ブクログ
手術後、食欲のない時に少しずつ読んで、味を想像したり、自分ならどうやって食べようかなあなどと想像して楽しんでいた。
旬のものを大切に味わって食べる。
ああ、なんという幸せ。
ビールは小さなコップに1/3だけ注いで、一息に飲む。
自分のペースでコップに注いで、注いだら一息に飲む。
これが一番美味しいのだそうだ。
なるほど。
フランスで、「シャンパンに合ういちばんいい肴を持ってきてくれ」と言ったら、出てきたのはポテトフライだったというのにびっくり。
確かに冷たいシャンパンと熱々のポテトフライは、やめられない止まらない旨さだと思うけど。
日本人がそんなことを言ったら「田舎者」と馬鹿にされそうだけど、フランス人がそう思うのなら…と思いつつ、もやもや。
もっと他にないのか?という気がどうしてもしてしまう。
もしかしてシャンパンに対して高級品と身構えすぎているのかも。
いつかやってみたいのは、てんぷら屋さんで目の前で揚げてもらったものをハフハフと食べること。
あと、自分のために小鍋を仕立てて、ゆっくりお酒を飲みながらゆっくり大ぶりのハマグリなど食べてみたい。