あらすじ
膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから――「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への志向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか? 不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。
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Posted by ブクログ
不穏な話もあればほっこりする話もありちょっと変わったショートで面白かった。
オセロゲームや草取りの話は繋がっているのかいないのか……。
最後の話はハッピーエンドで締めくくりとして良かったなあ。
Posted by ブクログ
表題から想像していた話とは違っていて、(もっとホラーテイストで壮大なのかと勝手に思っていた)普通の暮らしの中に住む人々のSF的なお話だった。なんとなくジブリの平成狸合戦ぽんぽこを想像した。
短編が連なり、特殊な力を持ったひとびとと、普通のひとびとが関わってゆく話が描かれる。中でも表題になった「光の帝国」は、力を持ってしまったがゆえに狙われてしまった過去の常野の子どもたちの悲しいお話で胸が痛くなった。
現在も発達障害やLGBT等、いわゆる「普通」とは違うひとびとがいるが、偏見の目を持たないでフラットに接していきたいという気持ちにさせられた。
Posted by ブクログ
なんとなく、『フルーツバスケット』や『すずめの戸締まり』のような「日常に潜んでいるかもしれないファンタジー」が好きな人が楽しめそうな世界観だと感じた。
好きな章は「大きな引き出し」と「光の帝国」。
特に一族の始まりの話でもある後者は、徐々に仲間が増えていくワクワク感に始まり、時代に翻弄され追い詰められていく登場人物たちの悲痛な思いが伝わってきて、一本の短編映画を見終わった後のような満足感を得られた。それが最後の章「国道を降りて…」に繋がっていくのもいい。(この章の律と美咲のやり取りも可愛らしかった)
一部どういう能力なのかよくわからなかった部分もあるけど、機会があれば続編も読んでみたい。