【感想・ネタバレ】「年金問題」は嘘ばかり ダマされて損をしないための必須知識のレビュー

あらすじ

「年金が危ない」と煽り立てて得をしている人々がいる! 財務省、厚労省、金融機関がひた隠す、年金の「真実」とは? 多くの人は国の「年金」に不安を抱えています。「もらえなくなるのではないか」「損をするのではないか」「破綻するのではないか」…。しかし、それは「誤り」だと、著者は明快に喝破します。そもそも「年金」とは「保険」であり、その性質さえ知っていれば、すべてわかるし、ダマされることはないのだ、と。そもそも、東大の数学科を出て大蔵省に入省した著者は、大蔵省の中で年金のことがわかる数少ない人材の一人でした。それゆえ、厚生省と対決したことも……。そんな経験をふんだんに交えながら、年金の本質について、明確かつ面白くズバリと指摘していきます。では、なぜいま財務省や厚労省は「消費税を上げなければ年金は危ない」「資金運用しなければ未来はない」などと危機を煽るのでしょうか。答えはカンタン。そこに各省庁の「利権」があるからです。そうわかって見ていくと、これまで見落としていたことばかり。自分の未来図が明るくなる、目からウロコの「年金論」決定版です。

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Posted by ブクログ

おすすめされた一冊。年金は国の福祉ではなく国が保証している「長生きのリスクに対する保険」である事。なるほど。そういう視点で言えば「損得」を考える視点は持たなくなりそう。「年金が危ない」と煽ることで得をする人々がいるって言うのもわからないわけではない。その人たちも企業利益と言う目的があるのだろうから。若い方にも是非読んでほしいですね。しかし、年金が破綻しない前提として、経済が成長して所得が増えることってあった。人口減少も所得増でカバーできるとあるが、これが書かれてから5年。一向に上向かない経済と所得。この問題からやっぱり不安になるのかも。別の本も読んでみようって気になります。

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2022年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 年金がもらえなくなる!みたいな煽りの言説が吹聴されているが、これがなぜ間違っているかをある程度理解できた。 
 個人型確定拠出年金は結構お得っぽいので、利用してみてもいいかも

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2021年01月04日

Posted by ブクログ

年金問題とは何かをプロ(元厚労省官僚)が平易に解説。破綻をあおるのはだれか。
また歳入庁ができないのはなぜか。

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2017年04月09日

Posted by ブクログ


●年金問題を騒ぐと得な人がいるカラクリを理解するべき。年金は保険、40年払って20年もらう額が同じ、給料の約4割が支給額。
●何人で老人1人を支えるではなく、年金の支払い金額で見るべき。健康保険の方が運用が見通せない。

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2021年01月05日

Posted by ブクログ

年金は破綻しない。
なぜならほけんであるから。単純明快。社労士として年金は勉強しているからすんなりふに落ちた。

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2020年10月06日

Posted by ブクログ

年金とは何ぞや?
年金の問題とは?
が よく分かる良書、読んでよかった

平易に分かり易くファクトに基づいて書かれた本書によって 年金に対する 無知であったり、
誤解していたことが たくさんあったことに気づかされた

年金って保険なんだよね!!

社会福祉じゃなくて、社会保険であること、
これを捉え誤ると、大手メディアの発信情報にそのまま流されることに

年金の問題とは、
その制度の問題じゃなくて、
経済政策の問題である! これが本書のキーメッセージ

保険数理によって現役世代人数減少も織り込み済み、
給付額に応じて保険料を上げるだけ、
そのために欠かせないのが経済成長、
増税じゃなくて経済成長なんだよね、やっぱり

マクロ経済政策を誤って デフレを続けるとかなりまずいことに、がよく分った

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2017年10月30日

Posted by ブクログ

「40年納めた保険料の総額」=「20年で受け取る年金の総額」であって「毎月の年金額」=「月給の約4割」が目安。なるほど基本だね。「人口が減少しても、所得が伸びていれば問題なし」う~ん、分かったような分からんような、っつうか人口減は消費減に通じるから、経済成長が期待できないとなると、所得は伸びんのじゃなかろうか。現実、長期のデフレだし。ただ、年金は保険料でまかなうものであり、税金、とりわけ消費税でまかなうものではない。さらに、年金は国からもらえるものであり、年金は福祉だというのが最も陥りやすい誤り。この理屈が分かったのが最大の成果なり。

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2019年03月12日

Posted by ブクログ

元財務相の官僚であった、「埋蔵金」を発掘したり、日本政府のバランスシートを初めて作成した、高橋洋一氏による、年金問題を解説した本です。

この本の結論は「年金は破綻しない、しかし現時点でもらっている人のように貰うことはできない、破綻をさけるためには、年金を支える人たちの保険料(給料天引き)を増やす、年金支給時期を減らす、年金額を減らすしかない」ということです。また、年金は政府が半額、さらに企業も負担しているので、国民年金を未納している人は不利であることも強調されています。

私も50歳を超え、年金定期便に、65歳以降に貰える見込み額が記載されるようになりました。その額を見ていると、十分とは言えませんが、生活費の足しには十分になるなというものでした。

私は会社員なので未納することは不可能ですが(天引きなので)、二十歳を超えている学生である娘の国民年金の年額を一括する払いすると、ため息がでます。でも私も学生時代に親に払ってもらっていたことを思うと、これも親の義務なのかなと思います。この本を読んで、日本の年金はある程度、しっかりと書かれて設計されているけれども、消費税を上げてそれを手にしたい財務省や多くの関係者の思惑で、議論が変な方向に行くことが理解できました。

以下は気になったポイントです。

・年金については3つのポイントを知っておくこと、1)年金は保険、2)40年間払った保険料と、20年間で受け取る年金額がほぼ同じ、3)年金定期便は国からのレシート、年金保険とは、長生きした場合の保険である、早死にした人が長生きした人を支えている(p18,19、27)

・リスクとは、危険という訳よりは、「わからない」」という意味でとらえるべき(p28)

・死亡保険とは、年金保険とは異なり、無事に満期まで生きることができた人が支払った人が、亡くなった人の遺族に支払われる早死にするリスクに備える(p29)

・2017年8月から施行される、改正年金機能強化法によれば、10年支払っていれば年金がもらえるようになった(p33)

・平成26年の公的年金加入対象者は、6721万人、それに対する未納者は、約224万人、未加入者は9万人、本当に払っていない人は全体の3%(p36)

・納めている年金保険料は月給の2割くらい、しかし労使折半なので、保険料納付金額に記載されている金額は1割程度、年金額はその2倍=4割程度となる(p45、53)

・消えた年金の7割くらいは、会社が厚生年金保険料を国へ納めていなかったケース(p50)


・厚生年金のバランスシート、資産として、将来保険料(1470)、国庫負担(390)、積立金(170)、負債としては2030兆円(p92)

・保険料引き上げが本来のやり方であるのに、それができないのは反対する勢力=経済界、があるから(p120)

・所得を完全に捕捉して所得税でとることができれば、法人税をとると二重課税となる。法人税下げの趣旨は、国際競争力強化のためではなく、二重課税をなくすため、同様の理由(所得の捕捉ができれば)で相続税もゼロにできる(p123、125)

・いつもでも働けるというのは、とても大事なことである(p184)

2017年4月23日作成

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2017年04月23日

Posted by ブクログ

高橋さんの本はみんな淡々と描かれていて、本当かよと思うんだ。なんか、クラスみんなであーだこうだって言ってる時に、一人だけ別なことやってて、突然変なこと言い出す奴みたいな。

多分、問題を物凄く簡単に切り分けられてしまうんだろうね。実のところ、本質ってのはそういうものかもしれない。

年金は、保険である。しかも、誰もが強制的に入んなきゃいけないもんである。んで、賦課方式なんだ。

多分これで十分。
問題はそこに利権とか、いろんなものが関わって来てるってことにみえる。

年金は破綻しない。しないように設計されているから。
ただ、世間が破綻と言ってるのは、年金だけで生活ができなくなるということで、著者は、そこはあためえだと言ってるわけで。その通りだよな。人口が減って来ること自体も、問題は、人口だけでなく収入全部だってこと考えてるのか。

敵が多いのも判るわな。

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2018年05月06日

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