あらすじ
イラク戦争のさなか、一時帰国して戦意昂揚のためのショーに駆り出された兵士たち。過酷な戦場の現実と、政治やメディアの滑稽な狂騒の、その途方もない隔絶。テロや戦争の絶えない現代アメリカの姿を、若き兵士の視点から描く傑作長篇。全米批評家協会賞受賞。
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Posted by ブクログ
「アメリカ人は子供なのだ。大胆で、誇り高く、自信たっぷりの。」
中東で兵士として戦った19歳の主人公の数日が400頁にわたって描かれている。
あちこちに招かれてヒーローとして扱われる主人公たち、
主人公たちを招く側のアメリカのセレブ達、
彼らを主人公にして映画を作ろうと意気込む人物。。
現代の日本人とは戦争の捉え方がまったく違っていて
日本では映画が公開延期中だそうだけど映画を観れば
多少アメリカを理解できるのではないかと思う。
ぜひ公開してほしいなぁ…。
Posted by ブクログ
裏表紙に書かれていたイラク戦争版のキャッチ22ということば。私の感覚も、同じようなものでした。
そこで感じた、戦場の狂気。そして、戦場を離れ祖国に戻った時の狂気。
アメリカの19歳の若者、戦闘に巻き込まれ生き残った仲間は、米国に呼び戻され、戦意高揚のためにフットボールのハーフタイムショーに引きずり出される。
でも、その間も仲間の狂気、戦場の記憶は続いている。
そして、祖国では、別の狂気が続いている。
そして、自宅に戻って自分の部屋で静かに自慰をする。
彼の部隊はまた戦場に戻っていく。
そして、狂気は残り続けていく、彼の周りでも、彼の祖国にも。