あらすじ
大人が楽しむ!
感動の古事記・決定版
原文・読み下し文・現代語訳・解説付き
待望の第二巻も、驚きの読みやすさと
わかりやすさ!
古事記の中でもっともよく知られた
天照大御神と須佐之男命、
大国主神の章を収録!
〈目次〉
[第四章] 天照大御神と須佐之男命
[第五章] 八俣遠呂智
[第六章] 大国主神
(著者について)
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
(著書)
『ねずさんと語る古事記 壱~序文、創生の神々、伊那那岐と伊那那美』
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人! 和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人! 日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
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Posted by ブクログ
原文→読み下し文→現代語訳
の順番で古事記を読んでいく
やっぱり原文が載ってるがありがたい
著者は、通常の訳者なら無視してしまう原文の何気ない表記でも尊重する
例えば
僕者国神、大山上津見神之子焉、僕名謂足上名椎、妻名謂手上名椎
大山津見神なのに上という文字が入ってるが、これは壱巻で既に解説されてるがアクセント記号である
音読するとしたら「おおやまあ~つみの子ぞ」のようになる
同じように「あしいなつち」「てえなつち」となる。これは弱弱しく泣いているというよりかなり胸を張って堂々と発声してる
また老という漢字も老人というそのままの意味に取らない。老は元々集団のリーダーという意味だ。このシーンは老人が泣いているのではなくなる
最後のシーンで足名椎の表記が足名鉄になってるのも見逃さない
八俣遠呂智も通常巨大な蛇の怪物とされているが、なら最初から八俣大蛇表記でいいじゃない、何で遠呂智という表記なのか
著者が、通常の訳者なら無視してしまう原文の何気ない表記でも尊重するのは、古事記とは太安万侶が何となく編纂したのではなく、国家を一つにまとめるという天皇の勅命で編纂が始まり、それも数十年かけてようやく完成した集大成だからだ
となると、大蛇を退治したとか白うさぎを助けたとかただ何となく話を盛り込んだのではないことになる
そこには、日本人が善しとする価値観、日本人が見てこれは潔い生き方だと納得すること、また特定の民族に限らず全ての人間に共通して最善と思われる国家運営の仕方(権力と権威の分離)を、神語りを通じて提示する
古事記というのはこういう書物なんじゃないかと著者はいう
子どもが楽しむための単なるおとぎ話ではない、日本国家のプロパガンダ書というのも的を外している
著者の説は独自であるが説得力もるように思える