【感想・ネタバレ】「書ける人」になるブログ文章教室のレビュー

あらすじ

「書く」という行為の持つ意味をブログはどう変えたのか? 読まれるブログとそうでないブログはどう違うのか? 書くことを持続させるコツとは? 『実録!鬼嫁日記』『渋谷ではたらく社長の告白』など数多くの話題書を送り出してきた著者による、まったく新しい文章教室。個人が情報発信するWeb時代に座右におきたい一冊。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 「ブログ文章教室」となっているが、もっと幅広く「文章」というものの本質について深い考察をしている。著者は作家なので文学について見識が深いのは納得なのだが、そこにITやウェブの分野での経験も加わることによって独特の文章読本となっている。というよりも、インターネット上での書き込みが一般化して現在では、むしろこうした視点での「書き方講座」のほうが普通なのかもしれない。

 鉛筆で書こうがキーボードで打ち込もうが文章の本質は変わらない。ただ「書く」という行為を一つの「運動」としてみた場合、やはり筆記具をクルクル回しながら考えるのとパソコン画面を見ながらのそれでは頭の動き方も異なる。そうなれば文面に現れてくる思想の色合いもズレてくることは容易に想像できるだろう。しかし著者はそれでも文章、というよりもっと広く「自己表現」というものの原点を論じる。このへんが「初心者のブログ教室」的な類似本にはない特徴。自分の思想をどう表現するか。ここまで踏み込んだ文章教室は著名な文豪が書くものでも稀ではないだろうか。

 「オレは機械が苦手だから」とか「変色した古本なんて読みにくいから」という理由によって、貴重な情報を逃していることはないだろうか。自分に必要な情報はどこに潜んでいるかわからない。デジタルだろうとアナログだろうと、それは表現の一手段にすぎないのである。それは文章も絵画も音楽も映画も彫刻も表現の一手段であることと同様なのだ。あらゆるものに分化した現状で物事の本質に迫るには、こうした手段の垣根を取り払うことが必須ではないかと思う。

 キモは「表現」というもの一般についての考察だが、ブログの発展史やブログ本の出版を手がけた著者の経験の記述も興味深い。

0
2014年06月18日

Posted by ブクログ

恥ずかしいタイトルだが、中身はしっかりしている。
基本的に抽象的な文章論本は好きなのである。
満足度7

0
2011年09月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ブログを書くためのテクニックに限定されず、
文章を「書く」ということについて語っている。

「書く」ということがいかに奥深く、そしてそれを公の場に持っていくことが、著者が言うように「怖い」ことでもあり
だからこそとてつもなくすんばらしい体験にもなる。 なるほど です。

新たな言葉を作り出す人はいない。 すべての人が既存の単語を使って表現をする。 ただしその表現の仕方には無限の可能性がある。 言葉って面白い。

著者の歴史への造詣の深さにも圧倒されました。 

0
2013年10月28日

Posted by ブクログ

blogというよりも一般的なエッセイや日記の文章術の解説として読めました。blogの書籍化の裏側なども面白かったですね。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

「とりとめもない文章は近代以前の日本文学の王道でありおおいに結構。」「日記は書き手が表現しているから面白い。当たり障りが無いものではつまらない」「今を書く」ここら辺の話が心にのこり、ブログを書く際の心意気に気を入れてもらいました。ただ、著者が1953年生まれのため若干分からない例が多く、共感のズレを感じました。これは世代間ゆえやむなしですが。

0
2012年09月17日

Posted by ブクログ

文章を書くということは曖昧模糊としたカオスを整理していく過程である。好きなものや自分の体験を言葉にするということは、それらの対象に自分なりの形を与えるということ。


この文章にこの本の価値を見出した。

0
2011年04月30日

Posted by ブクログ

文章を書くことは自分をみつめること。

普段、自分がどのように物事を考えているのかを教えてくれる。

ブログというツールを使って文を書くのが億劫にならないように努めたい。

0
2011年01月27日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
欧米のブログがジャーナリズムを変えつつある一方、日本のブログはタダの日記にすぎないと言う人がいる。
しかし、じつは日記こそ自己表現の原点であり、豊穣なる日本文学の母胎と言えるのではないか。
ブログに何をどう書き、いかに「作品」を生み出すか。
小説家でありブログ発ベストセラーの仕掛け人でもある著者が豊富な事例を交えて語る、Web2.0時代の文章作法。

[ 目次 ]
第1章 「タダの日記」ではいけないのか?
第2章 記事、論文、コラム、エッセイ、小説
第3章 あなたのブログがつづかない三つの理由
第4章 なぜ書くべきか、何を書くべきか
第5章 読みやすく魅力的な文章とは何か?文体をめぐって
第6章 ブログ文学の誕生
第7章 ブログを書籍化する
第8章 小説を書くためには

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0
2010年07月04日

Posted by ブクログ

お手軽な内容だと思って読み始めたが、意外と正統派的というか、
しっかりした内容であった。まぁ、どこらへんが?と言うと、純文学あたりに
まで突っ込んで話しを展開している辺りである。

著者が、アメブロの編集者だからかなんだか作家養成講座的な内容に
なっているのがとても残念だが、それでも文章やブログを続けるための
一助となりえる事は変わりがないと個人的には思うので、気軽に読む事を、
みなさんにお薦めしたい。

そして、要は、

1.自分が好きな事をテーマにして、普通に書け。
2.接続詞や文体に気をつけろ。
3.時間軸を侮るな。

4.ターゲットを限定する。(絞り込む)

の4つかなと思う。これらの自分自身に当てはめて考えると、
本を読むのは好きな事、個人的な内容に関してはリアルタイムで書いている。
ただ、接続詞や文体等までは考えているんだけど、考えてない・・・かな(笑)

こうして考えてみると、語彙力がないなと感じてしまう。というよりも
知ってても、いざという時に頭に浮かばない事が多いかもしれない。よって、
備忘禄的に綴っておこうと思う。

順接:したがって、それで、だから
逆接:けれども、しかし
並列:および、ならびに、また
添加:さらに、そのうえ、加えて
説明:つまり、なぜなら
選択:または、もしくは
転換:ところで、さて

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

タイトルはおもしろかったんだけど,う〜ん,普通の事を書いている。
普通にブログを続けることとか,どんな切り口で行くかとか,とっても当たり前のことばかり。
でも,それができないんだよね。

私もこうやってブログ書いてるけど,とりあえず継続は力なりでおります。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

難しい。ブログを始めてみようかなと見楽なつもりで読んでみたが,さすがは小説家の書いた本,日記文学の話から始まる。これからブログを始める人向けというよりは,むしろブログに限らず,文章の書き方やテーマの選び方に悩んでいる人向けのように感じる。「とことん好きになれるものを探せ」「ターゲット読者層を絞り込め」という言葉には頷けた。5人,10人に読んでもらえるものを目指す。そのために自分の本当に好きなものを見つけて,その分野の先人が用いた表現を吸収する。確かに闇雲に始めて行き詰まるよりは,好きな分野とテーマを定めて,読んでくれる人をイメージしながら書いていく方が先々発展していく可能性が高いはずである。いい勉強になった。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

 心の中を覗き込み、自分をどう料理するのかちょっと考えてみる。
 どういうキャラに設定したら本当のことが書きやすいか、考えてみる。すると「連帯を求めて孤立を恐れず」というコピーを、地でいけるようになる。
 それは案外大切なことでないかと思う。




宇野千代はこう言っている。

先ず、「雨が降っていた。」と書く。或いは「隣の娘が泣いている。」と書く。
座ったその瞬間の、自分の身の廻りのことをスケッチする。何でもスケッチする。正確にスケッチする。それから、そのあとで、それらの具象的なことがらを抽象して、或る結果を書く。その順序で、凡てのことを書く。随筆になったり、小説になったりする。書くことは人によってそれぞれ違うが、先ず、最初は凡ての事柄のスケッチ、凡ての出来事のスケッチ、凡ての情念のスケッチをする。その結果が、人によって、天地雲泥の差があるとは、何と言う面白いことか。
宇野千代「文章を書くコツ」

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

「日本インド化計画」という大学サークルは、オウムだった。ブログ文章の入門書だと思ったら、全共闘勧誘文だった。みたいな。

0
2009年10月04日

「雑学・エンタメ」ランキング