あらすじ
夏休みにぼくはブロック塀に向かってボール投げをしていた。大魔球を投げたつもりが、塀を越えて家のガラスを割ってしまった。そこで出会ったのが、じっちゃ先生だった。じっちゃ先生は前に学校の先生をしていたそうだ。おじいさん先生だから、ぼくはこうよぶことにした。それからじっちゃ先生は、ぼくがガラスの弁償代としてあげた100円でふたつの鉢植えを買ってきた。どっちの花も枯れそうだったけど、じっちゃ先生は、枯らさない競争をしようと言った。そして、しあわせの花1号、2号と名前をつけた。じっちゃ先生は、カブトムシも触れないし、キャッチボールもできない。山登りの時はぼくがお尻を押してあげた。魚釣りも初めてだと言った。でも、じっちゃ先生からもいろんなことを教えてもらった――。仲の悪い両親と暮らし、学校ではいじめられている健太。じっちゃ先生との出会いによって成長していく姿を描いた夏の物語。小学校高学年から。
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Posted by ブクログ
じっちゃ先生と僕のひと夏の物語です。
転校を繰り返し、行く先々でいじめにあい、
家庭では両親の仲があまりよくない。
そんな僕は一人、壁に向かってボール投げをしていた。
そのボールでガラスを割ってしまい、
そこからじっちゃ先生との交流が始まる。
どちらも宮沢賢治が好きという気共通点を持ち、
世代を超えて深まっていく交流が素敵な作品だと思う。
また、いじめっこに仕返ししようとするのを諭す
じっちゃ先生の言葉に感動しました。
せっかく世話をして生き返った花を犬にあげてしまうところも
健太君の成長が見られます。
Posted by ブクログ
近所のブロック塀でひとりボール投げをしていた小学生の健太。そのボールでガラスを割ってしまい、その家の老人と知り合う。
お詫びにおこづかい325円とカブトムシを持っていくが、おじいさんはカブトムシが苦手なようだ。国語の先生をしていたとでじっちゃ先生と呼ぶようになり、無くなった自分のじっちゃを思い出しながら、話したり散歩するようになる。ある日じっちゃ先生が枯れそうな2つの鉢植えの花を買ってきて、二人でそれぞれ育てることにするが・・・
優しい少年と宮沢賢治を研究していたじっちゃ先生とのやさしい心の交流があり、とても素敵な作品です。