感情タグBEST3
Posted by ブクログ
放蕩息子・栄之助はみなに助けられ、自立の道を目指してゆっくりと歩んでいく。
同じ長屋に住むのは大道芸人たち。
〈いろんなものを抱えて生きている〉一人一人の生き方にホロリとさせられる江戸人情噺。
登場人物の素直さに優しい気持ちになった。
インタビュー記事を読んでも
宮本紀子さんのお人柄が見えてくる。
Posted by ブクログ
さる札差屋の放蕩息子が
吉原に入れ込んだ挙句
勘当同然になって
大道芸人たちが暮らす長屋に
ころがりこんでから
話が動き出す
その当時の庶民の生活が
実にていねいに、じんわりと
描かれていく
物語の面白さもさることながら
長屋に暮らす
一癖も二癖もある魅力的な住人たちの
この長屋に居つくまでの
「来し方」もなかなかのもの
巻末の参考文献の多様さが
作者宮本紀子さんの人柄が
表われているような気がします
Posted by ブクログ
贅沢三昧に育てられた札差の放蕩息子が親に勘当され、大道芸人たちと長屋で暮らすハメになる。火も熾せない、飯の炊き方も知らない若旦那のもとに、元許嫁の家を継いだ弟の嫁が転がり込んでくる。大声で飴を売ることさえもできなかった男の成長物語。
よくある江戸人情物で、小説としての評価は4くらいでが、読み終えると爽やかな風が吹いているように感じる作品。