あらすじ
▼小羊のレストラン(PART1~2)▼小羊の未来予想図(PART1~2)▼小羊の約束(PART1~5)
●主な登場人物/畑中耕作(減量もトレーニングも苦手な欠陥ボクサー)、シスターアンジェラ(名前は麻利絵。シスター見習い。耕作のあこがれの人)
●あらすじ/1か月後に10kg減量しなくちゃいけないのに、買い食いばかりしている耕作。ランニング中に私服姿のアンジェラを見かけて声をかけると、彼女は病気の父の見舞いに行くところだと答える。その直後、運転手付きのベンツに乗ってアンジェラの叔母が出迎えに現れ、アンジェラは車に乗って去ってしまうが、叔母が「麻利絵ちゃん」と呼んでいたのを聞き逃す耕作ではなかった…(小羊のレストラン)。
●本巻の特徴/10勝(すべてKO)6敗(すべて無惨なKO)というビミョーな戦績をひっさげて、ついに迎えたタイトルマッチ! その相手はなんとイケメンホスト! 耕作の恋と減量は成功するのか? 迷える小羊たちの最終章、ついに完結!!
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Posted by ブクログ
えーと、3巻出たのが1996年ですねぇ(笑)10年前だ。長いブランクでした。
4巻目。これで、完結です。しかし、これ以外ないというぐらいオーソドックスなストーリー展開と結論でした。嫌いじゃないけど。
でも、わたしは、もっとシスターサイドのお話がかかれるのだとばかり思っていましたが、それはナシでした。
例えば、「めぞん一刻」の響子さんは未亡人でした。これは、最初、神秘的なところミステリアスなところを出すためでした。麻利絵ちゃんがシスターなのも、高橋留美子にとっては同じような記号だったのだと思います。
なんで、麻利絵ちゃんが、シスターになろうとしていたのかとか、そういう話がだんだん明らかになって……という展開を期待していたのですが、そういう話はなかったですねぇ。
これは、中編連作という連載の形式にも問題があったのかもしれませんが、このシスターというギミックが、高橋留美子にとって、けっこう思ったよりも扱いづらかったのではないかとも思います。
シスター、動かしずらそうです。畑中のストーリーになかなか入ってこないような感じです。
その部分で、充分、動ききらなかった部分があるなぁと思います。
でも、この設定、雰囲気は、とても好きです。
3巻出て10年後に完結編の4巻が出るというのも、多分、みんなに愛されている証拠です。
Posted by ブクログ
※全4巻の感想をまとめてこちらに。
減量が苦手な天才(?)ボクサー・畑中耕作と、シスター・アンジェラ(本名:麻利絵)のラブストーリー。
今作はヒロインの立場上、高橋さんの作品に多く見られる“やきもちやきなヒロイン”というわけにはいかなかったけれども、それでも見応えは充分!
ボクサーの減量ってホントにつらそう…。しかし、一方のシスターも修業期間が長いと知ってびっくり。何をやるにも一人前になるには時間がかかるってことよね...。
ラストのアンジェラの選択を見て、なるほど修道女の修業期間が長いわけが分かるような気がしました。あの修院長も「若い頃多くの男をソデにして、信仰をつらぬき通した」(2巻188頁)からこそ、今があるわけですからねw
もしかしたらイバラの道を選んじゃったかもしれない麻利絵さんですが…子羊たちに祝福があるといいですねv