あらすじ
人工知能、グローバル化、就活の地殻変動… 約50%の仕事が今後10~20年でなくなると言われる。そのような時代を生き抜くためにはどんな力を身につけておくべきなのか? 教育改革実践家の著者が、高校生に語りかけるスタイルで仕事が消滅していく社会で「稼げる大人」になる方法を伝授する。
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Posted by ブクログ
教員をやっている身として、ぜひ色んな保護者に読んでほしい一冊だと思った。
以下、印象に残ったことを記しておく。
学ぶ場は学校だけではなくなるけれど、情報処理力(知識・技能)を鍛えることは相変わらず大事だということ。
ディベートで意見を戦わせるにしても、圧倒的に知識がある方がいい。なぜなら説得力があるから。
学力と言われる知識はこれからの時代、必要ではないのでは?と思っていたが、知識がなければ自分の話に説得力をもたせることはできないということに納得した。
これからの時代は情報処理力:情報編集力(思考力・判断力・表現力)が7:3くらいになる。
これからの時代は正解のない問題が多くなる。
だからこそ、その問題を考える力が必要になっていく。
ドラゴン桜の物語の冒頭「世の中のルールは頭のいいやつに都合のいいように作られており、勉強をしないやつはそれに騙され続ける」とある。
仕掛ける側の人間になれるかどうか。
ルールを作り出す側になれるかどうか。
情報を編集して生み出す側になれるかどうか。
情報処理力より情報編集力の重要性が上がるのも、ここに暗示されていると思った。
目標やビジョンが完成品として示された場合には、一生懸命頑張って部品を調達し、完成させる事は得意。でも、その目標やビジョンそのものを作り出す事は不得意と言う事実。
これを読んで、たしかに目標があればそこに向かうことは真面目な人ほど得意だと思った。
しかし、新たなことを生み出したり、新しい目標、ビジョンを作り出すことは苦手とする人が多いように思った。
自分自身も出来ることから考えてしまい、新しいことを考えるのが不得意だと思っているから納得した。
教えるマシンとしていかにロボットが完璧になったとしても、学ぶ喜びを教える事はできないだろうと考える。
AIやロボットが進化している今、どのような人が雇われ続けるのかを考える。
教員である自分の役割はなんだろうかと自問自答する。
でも、たしかに学ぶ喜びはロボットに教えることはできないと感じた。
学ぶ喜びを教えられる教員でいたいと強く思った。
大人の学んでいる姿こそが、子どもにとって最高の教材である。
この本は学びがとても多かったため、何度も読み直したいと思った。
ぜひ多くの人に読んでもらいたい一冊。
Posted by ブクログ
自分自身の希少性を上げることが大切。100人に1人の希少性を三つ身につけて100万人に1人になれば、価値が上がる。という内容。これからのキャリア選択のヒントにしたいと思った。
Posted by ブクログ
AIが進展し、ついちょっと前までのアメリカのような生活を目指していた時代と異なり、目標を自らクリエイトしていくことが求められている時代において必要なのは、これまでの知識や技能をもとに問題を素早く正確に処理する能力「情報処理力」を前提として、正解がない(1つでない)問題を解決する能力「情報編集力」がとても重要だということを説いた一冊。
ところどころに、著者が関わる一条高校の教育がこの情報編集力が鍛えられるよという紹介があったり、子供のころにいかに遊ぶかが情報編集力のリテラシーを鍛える基礎になると述べられていて、高校をすでに卒業している自分にしてみればどうしろと。。と感じる部分があった。
しかしながら、これからの収入格差が広がる人生90年時代で稼げるようになるには自分を「レアカード化」することが重要であり、その方法として1つの分野で100分の1の希少性を実現することを3つの分野で達成すれば100万分の1の存在になることができるという方法論は、これからの自分の人生設計にとって非常に参考になった。
Posted by ブクログ
情報編集力の必要性は痛感している。処理は出来るがレゴとなると苦手な分野だ。
また、キャリアの掛け算は道標を示してもらった感がある。
自分に当てはめてみるとまだ1の状態だったので、x2に出来るよう次の強みを選んで伸ばして行きたい。
この本を読んで、少しこの世代が羨ましい。
Posted by ブクログ
ネットワークが広がれば広がるほど、AIが高度化すればするほど、人間がより人間らしくなるはず。
2020年代に強いと思われる職種
観光とプログラミング。
2020年代に現れる三重の衝撃
①海外旅行を楽しめるほど収入があるアジアの中間層が増える
②プログラミングを理解しているかどうかはかつての英語ができるかどうかと同じ意味を持つことになる
③社会に対する若者の負担が増える
生きる力
①基礎的人間力
忍耐力、持久力、精神力など
②情報処理力=インプット
早く正確に処理できる力。勉強を積み重ねてつく力
③情報編集力=アウトプット
正解がないか正解が一つではない問題を解決する力。遊びや体験によってつく力
情報処理力:情報編集力=7:3
もっと情報編集力側へシフト
情報処理プロセスが早くが時短が図れれば、情報編集のために時間をかけることができる。考えを深め、より納得できる選択をする余裕ができる。
グローバルにも通用する人材に必要なリテラシー=情報編集力
①コミュニケーションリテラシー
②ロジカルシンキングリテラシー
③シミュレーションリテラシー
④ロールプレイリテラシー
⑤プレゼンテーションリテラシー
雇われるためには情報編集力を鍛えることが大事。
10歳までにどれほど遊んだか、子供時代に想定外のことにどれほど対処したか、が大事。
保守的な官僚や仕事ができないビジネスパーソン特徴的なのは、遊びと戦略性がないこと。
高校生の情報編集力側の力を見極める方法
①小論文や、高校から送られた調査票を見ながらの面接
②テーマを与えられてのグループディスカッション
③自分のウリや得意なこと、作ったものや体験したことのプレゼンテーション
情報編集力の高い人の特徴
①遊びがあってイマジネーションが豊か
②戦略性がある
=仕掛ける側に回れる
人に信頼され、共感されて働くには「クレジット(信任)」を蓄積することがカギ
大人の学んでいる姿こそが、子供にとって最高の教材。
クレジット蓄積の基本
①挨拶ができること
②約束を守ること
③ 人の話が聞けること
情報編集の核となるコミニケーション能力を伸ばすのは、「ナナメの関係」の第三者との会話。
複数の組織外のコミュニティに属することでビジネスやボランティアの芽を育む。
自分自身をレアカード化する。
子育て三原則
① 10歳までは思い切り遊ばせる
②海外を経験させる
③面倒な方、厳しい道、よりタフな状況を選ばせる
Posted by ブクログ
まだ教育業界にいた頃に買って、読んでなかった1冊。
情報処理力(学校で教わる科目学習)と情報編集力(5つのリテラシーからなる、思考力や判断力の元)をバランスよく身につけることが大事、という点に
非常に納得。
希少性を高めて雇われる人になろうという所もよく理解できる。
ただ改めて読むと、自分は本当にこういう風には育たなかったな…と痛感(笑)
30代まではたくさん失敗して恥をかけ、とか。
今の子どもたちに伝えるべき点はたくさんある本だなと思いました。
Posted by ブクログ
■ライフスパンの長さ
■未来の社会はネット内に建設される
■知識を積み上げて視野を広げる
・情報処理プロセスが早くなり、時短が図れれば、「情報編集」に時間をかけられるようになる。
■世の中が必要としているのは、常識・前例・決まりごと・風評・神話に疑問を持って、根底からそれを疑い、新たな仮説を提示できる人材。
■情報編集力は、ゲーム力
・勉強しただけでは鍛えられない。物事の繋がりについての豊かなイマジネーションを育むには、遊びの要素が欠かせない。
・戦略性を持って「仕掛ける側」にまわる
■目標やビジョンを作り出す。
・目標やビジョンに向かって努力するのは人間得意。
・そのものを作り出すのがリーダー
■世界観を作り出す力とは、正解のない問題を解決しようとするときの構想力
・問題解決能力の根幹をなすもの
・適切な目標設定・ビジョンを提示する力
■雇われる力
・人生における自由度が高まる
・人事部長だったらどんな採用基準で人を見るか
・信頼され、共感されて働くには、(信用クレジット」を貯蓄することが鍵
■できるだけ恥をかく
・間違うと恥ずかしい、叱られちゃいけない、失敗は恥だという感覚を捨てる。
■自分自身をレアカード化する。
・キャリアの掛け算
Posted by ブクログ
【気になった場所】
今の世代の悩み=ロールモデルの喪失
→世の中は完成品で埋め尽くされ、自分と世の中との折り合いをつけるのが困難
新しい仕事が生まれる場所
=AI×ロボット技術と人間の知恵とが掛け合わされる場所
知識を積み上げて視野を広げる
グローバルという言葉が、乱暴に扱われている
グローバルに適する人材が持つリテラシー
=情報編集力の要素
・コミュニケーション
→異なる考えを持つ他者と交流して自身を成長
・ロジカルシンキング
→常識や前例を疑いながら柔らかく複眼思考
・シュミレーション
→頭の中でモデルを描き、試行錯誤しながら類推
・ロールプレイ
→他者の立場になり、その考えや思考を想像
・プレゼンテーション
→相手とアイデアを共有するため表現
※
リテラシー=作法や振る舞い
2020年代に必要とされる能力
→情報処理力:情報編集力=7:3
→雇われる力は、情報編集力を磨くことが必要
※
情報処理力=なる早で正確に正解に導く能力
→勉強によってつく力
情報編集力=正解がないor正解が一つでない問題を解決する能力
→遊びや体験によってつく力
情報編集力は、物事をゲーム化することで養われる
仕掛ける側(=情報編集力の高い人)の特徴
・遊びがあってイマジネーションが豊か
・戦略性がある
人に信頼され、共感されて働くには、信任を蓄積すること
→目の前にいる人に真摯に向き合うこと
・挨拶ができる
・約束を守る
・人の話が聴ける
これからの人生100年時代の過ごし方
・会社外の複数のコミュニティに参加
・希少性を出すためキャリアの掛け算をする
→3つのキャリアを10年ずつ経験
子育て三原則
・10歳までは思い切り遊ばせる
・海外を経験させる(ひとり旅か留学がベスト)
・面倒なほう、厳しい道、よりタフな状況を選ばせる