あらすじ
平々凡々とした毎日を送る青年・笠間正宗のもとに、恋人の訃報と一緒にやって来たのは、コハルと名乗る幼い女の子。少女は、亡き恋人の陽子が残していった5歳になる彼の娘だった。ずっと自分に娘がいると知らないでいた正宗は事実に戸惑う。しかし母親が好きだった正宗といたいと願うコハルの純粋な気持ちに触れ、一緒に暮らすことを決意する。そして、大切な人を失った親子の、昨日と違った小さな新生活は始まる――――。
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家族となる話……
読んだ中では比較的初期の作品ですが、これも良かったです。
主人公の青年、歳上の彼女、陽子さんがずっと忘れられず、といったところから彼女の忘れ形見である1人娘のコハルさんを引き取ります。
ちなみにコハルさん、保育園で亡き母親の悪口を言った男の子(両親は別居中)をボコボコにする気の強い娘さんです^ ^; この辺は、なんか義母というより主人公のお母さん似のよう。
周囲の協力等はありつつも、仕事では色々あったりで、身につまされる部分も。
作品冒頭の意味も気になりますし、佐川ミズ氏の作品、色々読んでいくことになりそうです。書きだすと長くなりそうなのでこの辺までにしておきますが、各々のエピソードも丁寧で、水彩っぽいカラー原稿もピッタリでした。
フィクション
突然恋人が亡くなって、彼女が留学先で内緒で産んでいた5歳の娘を引き取ることになった若い男の子の話…。フィクションの世界でゆらゆら揺蕩うような、文学的な作品だと思う。
おばさんである私は、留学先でひとりで出産したの?出産費用は?国籍は?赤ちゃんいるのに収入はどうしてたのか、何のビザで行っていたのかなどいらないことばかりが気になる。