あらすじ
中東で起こった戦争をきっかけに世界各地で核爆弾が炸裂。 避難したシェルターの中で、母も父も、弱って死んでいった。 シェルターに一人残された少年。 そんな時に無線機が受信したか細い声。 少年たちはどうなったのか?(表題作) 卒園6年後に行われた幼稚園の同窓会、そういえばあの時……だんだん全員が思い出しはじめたあの子のこと。 (「六年目のクラス会」) 刊行当時に衝撃を呼んだ、那須正幹の名短編10編がよみがえる。
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Posted by ブクログ
期待せずパラパラとめくって結局一気読み。
面白かった!というか、無垢なような子ども時代は、実はそんなことはなく、と来し方を振り返ることもできた作品。四編の短編集。純粋で、邪悪で、卑怯で、弱くて、残酷で、達観した子どもが出てくるけれど、そんなところあったなあと思い出させてくれる。
Posted by ブクログ
読んでいるうちに、子どもの頃の感覚を思い出す。
「ガラスのライオン」は宝箱を埋める話。あのそわそわとドキドキ。
山登り、山小屋、と来たらなんだか怖い話だと思うのはわたしだけ??思い込みから予想外の展開だったのが印象的。
夫を亡くした女の話「お民の幽霊」は、女の心情がいじらしく切ない。
Posted by ブクログ
児童文学もこのくらいシビアなの良いなぁ。面白かったです。
子どもの世界もほのぼのだけではないので、それがちゃんと書かれるのはいいな。未読で生きてきたズッコケ三人組の作者さんのようです。
シビアでも希望の持てるお話もあったり、ブラックなまま終わったり、様々でした。
Posted by ブクログ
なんとなく手に取ったんですが思った以上に重かった…。
子供時代って一番イヤな大変だったな~と今考えると思います。人間関係は濃密だし、経済力は無いし、逃げ場がない。
集団心理が働くから、孤立すると救いは無い。
子供の頃のイヤァな記憶が色々とよみがえりました。ライオンの置物の話とかイヤな話だなぁ…。
約束もイヤな話だったけど。
でも、こういう子供の頃の感覚を忘れずに大人になっても書けるってすごいなぁなんて思いました。