あらすじ
わすれかけてしまいそうな日々の中で、ふと思いかえし、流れの中に立ち止まって、「あの気持ち、あの気持ち」とつぶやくと、まわりからだんだん遠くまで、ゆっくりと波が静まってゆき、間違わない方向の石が輝いて見えた。それに足をかけ、次に飛び乗り、進んで行く。困ったときは、遠くを見よう。近くばかりを見ていると、迷うことがあるから―静かにきらめく16のストーリー。初めての物語集。
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小学生の頃親戚がくれた段ボールいっぱいの本の中に銀色夏生さんの詩集が入っててかなり影響を受けたものの、時と共に忘れていってウン十年ぶりに手にしたのがこの本でした。
詩的でゆったりとしたお話がたくさん。
特に「若草のつむじ」が大好きで、それだけ何度か読み返しました。全然悲しい話じゃないのにツンとくるくらい。
生き方のヒントさえもらった気がします。
またすぐ他の作品も読んでみるつもりです。
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とっても大事に書かれたんだなって伝わる一冊。読むと夕方らせんから帰ってこれなくなります。まあそれでもいいかなぁ。夏生さんの小説全部読んでみようと思いました。
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中1の頃、今は無き地元の三省堂書店でこの本に出会い、私の世界は180度変わった!夢と幻想の世界に一気にもってかれて いまだに戻ってこれてない・・・生まれて初めて買ったハードカバーの単行本だと思う。一体何度読み返しただろう。いつかお墓にもっていくならば、この本にしよう。
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何度も読み直してます。短編集なんやけど、最後の方にいけばいくほどお話が短くなっていくのはなぜ??(笑)でもそういうのがよかったりします。。「若草のつむじ」ファンです。銀色さんの挿絵もよい味でてます。
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不思議な世界観。「ミタカくんと私」が好きなので手に取ってみた。たとえていうなら、銀色夏生さんの作品は午後の陽だまりのような雰囲気を持っていると思う。ぽかぽかとして、安心する。心の癒しになる文体だ。
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16の物語がつまった短編集。
不思議なお話、ぞっとする話、きれいなお話・・・といろいろ楽しめる短編集でした。
「夕方らせんに住む人々」が一番好きです。
銀色さんの物語は静かな気持ちにさせてくれます。
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全話を通した透明感のようなものは読んでいて心地いいです。
ねちっこくない淡々とした文体は読みやすく、読み終わるとスッキリするような気持ちにさせてくれました。
気を張らないで読めました。
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2012.11.2
あーなんど読んでもやっぱり好き。
あっちの世界がちらほら見える。見えるしつま先くらいはあっちの世界に浸してる話もあり、いい。
ゆるゆる~ふわふわ~
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本当に不思議な世界観の小説だった。ファンタジーや不気味なものや恋愛ものやらがあり、フルコースのようだった。この世界観と語り方は結構好きである。
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短編集でさらっと読めるし、一つの話の空気がふわふわしていて不思議な感じです。
夏生さんの描く物語を読むと癒されるので、疲れたときに読みたくなります。
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こういう世界はすごく好き
不思議 不思議
無重力マーブル
そんな感じ
「草むらの中 月が出て」がお気に入り
「月の落ちる池」は情景が浮かんだ
あんな池 見てみたい
あんな旅館に泊まってみたいw
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どの作品も
中長編でも書けそうなぐらい
人物が出来てて
土台がしっかりしてる。
それぐらいの作品が17編も。
今まで読んだ短編集で
一番好きかも♪
お気に入りは
・草むらの中 星がでて
(半月以外のお題で俳句会が見たい!)
・ハーバービュー
(泣ける・・・)
・真空広場
(最後の名穂子のセリフがめっちゃウケた♪)
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銀色夏生の初めての物語集。
きれいなタイトルですよね。
さすが詩人だなぁと思わせられます。
そして私は夕方が大好きです。
皆さんも、ちょっと別世界に行ってみませんか・・・?
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一人旅のような、自分だけのゆっくりとした時の流れを味わえる短編集。
先のストーリーが気になる、といった作品ではなく、散文詩のような一つひとつのエピソードを、じっくり噛み締める読み方ができる。
一番最後の「青い冬の空の旅」の一節が気に入った。
「別れというのは、種から芽が出て、最初はくっついていた葉っぱが、二つの方向へのびていくようなもので、何も悲しくはないし、よく考えてみると下の方でつながってるんだから、自分が先の方だけにいるというふうに思わなければ、結局、最初からひとつだったんだってわかる。」
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「若草のつむじ」「ウエタミ」が好きです。
現実と幻想的な世界を違和感なく合わせて描いているので、短編集だけれど、すぐに一つ一つの物語の世界に入り込めます
全ての物語が詩をうたっているかのような素敵な一冊です。
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銀色夏生さんの本は初めて読みました。
独特の世界観があって、好きな人は好きなんだろうな。
短編がたくさん詰まっていて、詩集のような、不思議な話しが多いです。『ハーバービュー』と『若草のつむじ』が好きでした。
森をぬけたところで
道はいくつもに分かれた
いつもこうだ
いつも目の前には
いくつもの分かれ道がある
僕は君の手をつかみ
どれを選んでも同じだねと言う
君は小さくうなずいて
道は関係ないよねと言う
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森をぬけたところで
道はいくつもに分かれた
いつもこうだ
いつも目の前には
いくつもの分かれ道がある
僕は君の手をつかみ
どれを選んでも同じだねと言う
君は小さくうなずいて
道は関係ないよねと言う
ミタカくんと私の方が良かったけど
最後のこの文章でなんだかすごくスッキリした
Posted by ブクログ
初めて読んだ銀色夏夫さん。彼は詩人らしい。だからかな、すごく文章も短文でゆるりとしていて、ひとつひとつのお話も短いです。だから、ひとつひとつの描写がとてもきれいで丁寧。スパゲッティを作るにしても、海に行くにしても、丁寧でわかりやすいのでのめりこめるし、想像もしやすい。
ただあんまりインパクトがないのが残念なのでした。