【感想・ネタバレ】かりんとう侍のレビュー

あらすじ

日下雄征は旗本の次男坊である。芸者の鶴次と情を交わし、好物のかりんとうを囓り、呑気に日々を過ごしていた。しかし、黒船の来航によって、世の中は大きく変わろうとしていた。先行きに不安を抱く雄征は、駆け出しの戯作者、鈍亭(仮名垣)魯文と出会い、自分の道を探っていく。幕末を舞台にした青春時代小説。

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Posted by ブクログ

ゆるいタイトルとゆるいカバーイラストで損をしていると思います。

時代と世相の切り取り方が絶妙です。

舞台は安政元年の江戸。前年にペリー来航し、軍備増強を急ぐ江戸幕府。戦う覚悟ができない平和ボケした士族達。それを見て苛立つ町民達。

そんな予測不能な時代に、旗本家の次男と言うこれまた不安定な身分に生まれついたのが主人公。旗本家とは言え、次男では家は継げません。とは言え、家は裕福だし、売れっ子芸者の彼女もいるし、人生イージーと思っていたら、、、

後に「安愚楽鍋」を書いた仮名書魯文や災害など、実在人物や史実を織り交ぜ、VUCAな江戸のニートの成長譚。面白いです。

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2023年09月10日

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