【感想・ネタバレ】moon riverのレビュー

あらすじ

芦花(ろか)は出版社で編集の仕事をしている。夢は、いつか絵本作家になること。あるハロウィンの夜、川沿いに建つアパートに帰宅した芦花を待っていたのは、しばらく家をあけて行方知れずだったクレアだった。芦花が幼い頃、やはりハロウィンの日に街の片隅で出会ったクレアには、ある秘密があった。彼は、吸血鬼なのだ。かけがえのない友なのに、禁断の関係。その人生は決してまじわることがないのか──……。あふれ出る想いがセツナい、ボーイ・ミーツ・ヴァンパイア・ストーリー!!

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怖くて切ないんですけど。

誰でもある程度生きれば叶わない望みがあると知るし、諦めたり折り合いをつけて生きていくことになる。
よくわからない関係の二人の男性が再会し、特別感のない生活の中で、読者は推測しながら関係や状況を知ることになる。

永遠の別れとなった旅行先で芦花が雪景色の中クレアを求めて走り回るのを見て、思わず「行かないで。もう少し側にいて。」と書かれていない芦花の心情に完全にシンクロしてしまい、切なさに胸が痛んだ。
芦花はクレアの笑顔を見ながら近くで生きたかった。
クレアは孤独を癒してくれる唯一の存在である芦花に安全で幸せな人生を送って欲しかった。
二人の望みが同時に叶うことは難しく、クレアは芦花から去ることになったけれど....。
クレアが自分の心情を吐露し始めたとき、芦花は酔いが回って倒れてしまう。
詳細は描かれていないが、眠る芦花を見て冷静になったクレアは、芦花にとってのベストだと判断して何も残さず消えたのだろうことが分かる。
このように詳細を語らず、読者にとってもどかしい描き方がとても上手な作家さんです。

芦花はクレアに届けるお話を作ることで彼のいない人生に折り合いをつけるけれど、クレアはどうだろう?
彼の今後の人生にまた芦花のような彼の孤独を癒せる人は現れる?
誰にも近づき過ぎないように芦花の絵本を抱いて孤独に長い人生を生きていくことになるのでは?
それが彼の折り合いをつけた途方もなく長い人生になりそうで、怖くて切ないんですけど。

読んだことに後悔はないけれど、美しくて残酷に感じるお話でした。

#泣ける #切ない #共感する

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2024年10月11日

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