【感想・ネタバレ】<自己愛>と<依存>の精神分析 コフート心理学入門のレビュー

あらすじ

フロイト流の伝統的な精神分析では、<自己愛>や<依存>について否定的にとらえてきた。これらを脱却することが、自我の成長であるとするのだ。しかしコフートは、人間本来の自己愛や依存心はもっと認め合うべきだと唱えた。それは、お互いの「ギブ・アンド・テイク」が成立した時、より成熟した人間関係につながるのである。本書は、現代精神分析に多大な影響を与えた、アメリカの精神科医コフートの自己心理学を紹介。コフートはなぜ米国で支持されるのか。患者自身が高いお金を払って精神分析を受ける国では、結局、最も治療効果があり、心地良い精神療法に人気が集まるのである。その秘密を著者は丹念に分析する。コフート理論は、「エス」「超自我」といった抽象論を超えて、「共感」「自己対象」という分かり易い概念で解説しているのだ。心理学に無知な人間にとっても理解できる内容である。臨床医である著者が、心病む現代人に最も相応しい治療理論を教える。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

コフートって知らなかったけど、『共感の臨床家』と呼ばれている、アメリカではとっても人気のある精神分析家とのこと。私も、生育歴がコフートに近いからか参考になった。当たり前の感覚を生かしてよいのだねー。フロイトの精神分析についても、分かりやすかった。

0
2013年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
フロイト流の伝統的な精神分析では、「自己愛」や「依存」を脱却することが、自我の発達であるとしてきた。
しかしコフートは、人間本来の自己愛や依存心はもっとも認め合うべきものだという。
それらを受け入れてこそ、お互いの「ギブ・アンド・テイク」が成立し、より成熟した人間関係が築けるのだと唱えた。
本書は、現代精神分析に多大な影響を与えるコフートの自己心理学を紹介。
「共感」「自己対象」などをキーワードに、臨床医である著者が、心病む現代人に最もふさわしい治療理論を教える。

[ 目次 ]
第1章 コフートの生涯と自己心理学の誕生(ベストスリーに入る著者・コフート 創設者としてのフロイトとコフートの違い ほか)
第2章 自己愛と自己愛パーソナリティ障害(身近なコフートの「自己愛」概念 「ナルシシズム」は新しい概念 ほか)
第3章 「共感の臨床家」としてのコフート(共感と同情 共感と同一化 ほか)
第4章 依存の心理学としてのコフート理論―自己対象とは何か(相手を「対象」と見るか「自己」と見るか 共感できる人、できない人 ほか)
第5章 コフートの発達理論と治療理論(精神分析の四つの側面 固着と退行 ほか)

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【充実度】50%
少し専門的すぎて読み疲れてしまった。。;
【内容】
今アメリカの精神分析学で旬な”コフート”の理論を説明。
コフートの理論はアメリカだけでなく、日本の”甘え”文化に通じるところがある。

【キラポイント】
成熟した自己愛は、give&takeの関係。相手が支えてくれることで、自分の成長するという依存心が自己愛を健全に発達させる。そこで道徳観や不安に強い人間になりうるとコフートは唱えている。

【感想】
自己愛が強すぎてなんてだめなあたしなんだ、とおもって手に取った本でした。そんなに責めなくてもいいんだって心が軽くなりました。社会にいると、ほめることや与えることが多く、自分が褒められたりすることが少なくなりました。。。期待してもいいんだ、そう考えれば、少し穏やかに過ごせそう^^そんな1冊でした

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2013年10月18日

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