あらすじ
探偵・ありすお嬢様が今回いどむのは、フィロソフィア学園七ふしぎのひとつ「時計塔の亡霊」事件!執事見習いであるぼく、ゆきとまで、学園の転入試験を受けることになったり、「名探偵の助手」を名乗るこばと様にからまれたり、事件以外でも大変でしたが、あいかわらずありすお嬢様の推理はさえわたっています! それにしてもお嬢様、学校へ行ってらしたんですね……。
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Posted by ブクログ
“「あなた、小さいころから、少しずれているというか、かんちがいしやすい性格だったようね。」
お嬢様はそうおっしゃると、かすかに笑みをこぼされました。
......はい、否定はいたしません。
「でも、そういう経験って、わたしにもあるわ。ほかの人間たちがふしぎだ不可解だという、密室だとか人間消失だとかの事件も、わたしにはすぐに真相を見破ることができるから、まったくもって合理的な現象でふしぎでもなんでもないと思ってしまうのよ。」
お嬢様のおっしゃっていることは、ぼくの思いちがいとは別次元の話のような気がしますが、共感していただけたようでよかったです。”
アップルタルト食べたい。
ゆきとくんは将来的には好青年になりそうだね...。
“「だって、ありすちゃんの執事がこんなただの男子だなんて、ほんと、がっかりだもん。ありすちゃんの執事っていうからには、頭脳明晰、運動神経抜群、身長百八十センチ以上の悪魔めいた美声年じゃなきゃだめなの!」
あいかわらず、ひどい言われようです。
しかし、ぼくはぼくでしかたなく、残念ながら、どう転んだところで、こばとさんの言うような存在にはなれません。
まあ、成長すれば、身長百八十センチ以上にはそのうちなるかもしれませんが......。うん、なりますとも、ぜったいに。にょきにょきのびますから、いまに見てやがれこんちくしょう。
......さて、それはともかくとして、ちあきさんは今日もしずんだ顔です。
心配ありませんよ。
お嬢様がいらっしゃったら、きっと、すぐに解決してくださいますから。”