【感想・ネタバレ】漱石文明論集のレビュー

あらすじ

圧倒的な優位にたつ西洋文明を向うにまわし漱石は「自己本位」の立場を同時代のだれにもまして痛切に生きた。血のにじむようなその苦闘の跡を示す「現代日本の開化」「私の個人主義」など五篇の講演記録を中心に、かれの最も奥深いところから響いてくる肉声というべき日記・断片・書簡を抄録した。『漱石文芸論集』と対をなす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

夏目漱石の講演や評論文をまとめた本。

 『私の個人主義』は非常に論理的で明快。論理的思考の訓練にもなります。100年近く前の文章であるということを差し引いても読みやすく、頭に残りやすい論旨である。他人の個性を尊重しなければ本当の個人主義にはならないというのは今も続く命題である。国家が安定しているときは国家主義よりも個人主義に重きが置かれるという主張にも納得。

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2011年06月20日

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