あらすじ
正社員でも生活できない人たち、突然の失業で追い込まれた人たち、女性ワーキングプアの実態、底辺労働に希望が見いだせない若者たちなど、現代社会のいびつな構造を明らかにするインタビュー集。
働いても働いても食えない…。格差社会の悲痛な声。34人の魂の叫びから日本社会の闇が浮かび上がる!
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Posted by ブクログ
一度職を失うと、そのあとは非正規の仕事に時間をとられ、体力も気力も希望もなくなっていく流れに陥る事例として「自分には関係ない」とは思えません。
何とかなるだろう、と飛び出すことが怖くなります。
ただ、一方で、正社員でも生活できないほど時間を拘束されるくらいなら、その会社にいつづける道を選んではいけないことも痛感します。
「自己責任」と片づけるにはあまりにも硬直化している労働環境を実感しました。
Posted by ブクログ
私はまだ恵まれてるかなとか、私も結構こんなとこあるなとか、明日は我が身だなとか、結構差し迫って自分に置き換えて考える部分が多かった。お金があればあるだけいいとまでは思わないけど、ある程度はないとどんどん卑屈になっていくなと。もう自分の努力ではどうしようもないところにある時に、手が差し伸べられるでもなく更に突き落とされるような現実ばかりのこんな世の中なんて、本当にやるせない。搾取する側・される側、立場の強弱など、必要以上に行き過ぎてると思う。
Posted by ブクログ
このシリーズ、暇つぶしがてらに読んでいますけれども、いやはや…現代日本にはこんなに大変な人が多々、いらっしゃるんですね! という感じですかね…。
まあ、収入的には僕だってこの本に登場していた人らと何ら変わらないわけですけれども…不思議とネットカフェを梯子したりせずにそれなりの生活をしています…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
んー…僕と彼らとで何が違うのか…おそらく諦念? みたいなものを持って生活しているかどうかなんじゃないかと…人間、上を見たらキリがない…何事も程々で良し、とするのがいいんじゃないかと…。
大きな喜びはないかもしれませんけれども、少なくともこの本に登場してきた人らみたいな崖っぷち・転落人生になるのだけは避けられるかと…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
本書を読んで最初に思うのは「ワーキングプア」という言葉の曖昧さ、定義の難しさ、状況の多様さである。
本書でインタビューされている人々は皆、大なり小なり困窮している。しかし困窮の姿にあまりにも幅がありすぎる。
ある主婦は正規雇用の夫を持ちながらも子供の教育費や家のローンのためにパートに出なければならないことを困窮と嘆く、ある男性は住所を失い現状から脱出するためには仕事が必要だが仕事を得るために住所が必要であるというデッドロックの中にいるハウスレス生活を困窮と嘆く。
これは一方がまだ幸せな生活の中にいるという話ではない。人にはそれぞれの状況があり、家庭があり、それらに応じた苦難があるのだ。低所得支援と一口に言うがまずはどのように対象を絞っていくべきなのか、捉えるべきなのかを考えた。