あらすじ
研究所から逃げ出したこびとの少年ヨルとネル。夜の街を、留守中の家を、草むらの中を、ふたり一緒に駆け抜ける。楽しくも不安な逃亡の日々は…。
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Posted by ブクログ
不自由だけど自由な小人のふたり旅。
小人の視点から見る人間世界は毎日が冒険だ。
人目を避け、全て巨大サイズとなった物どもを乗り越え、食料をチョロまかし…。
しかし、楽しげに見える生活は常に終わりの予感を漂わせる。
追跡者の存在、変異体である不安、二人っきりの孤独。
海へ行くことはできたのだろうか?
短い生であっても悲劇であるとは限らない。
Posted by ブクログ
ほのぼの小人もの、と思いきや、
糸ようじで鯉をノコギリのように!? といったブラックも織り交ぜつつ、と思いきや、
なんと人間に捕まってしまい、さらには……。
「オンノジ」に続き、ドライで居心地のよいギャグの裏には極めてウェットな感情が潜んでいた。
「キャラクターが役割から解放される」といった高度な創作思想を経ているからこそ、本作のキャラクターは作者の想像を離れて読者の心の中に住まう。