あらすじ
1953年、19歳の明仁皇太子は大戦の遺恨が残る欧州を訪れた。各国王室との交流、市民や在外日本人との対話、戦没者の慰霊……。両陛下の振る舞いやおことばから、根底にある思いにせまり、皇室外交が果たしてきた役割を明らかにする。
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Posted by ブクログ
皇族、特に天皇皇后の諸外国首脳との交流、外国訪問が、どれだけ日本全体が外国に与える印象を好ましいものにして来たかを、実例によって説く。
・誰に対しても平等にもてなすこと
・庶民と真近に接すること
・戦後日本への悪印象を保っていた国々の多くの人の印象を塗り替えたこと
・諸王室との交流を長く続けていること
・慰霊の旅を続けていること
日本の庶民が知らされていなかったことの多さにも、呆れるけれど。
Posted by ブクログ
序盤はお料理とワインが美味しそうだなーくらいにしか感じていなかったが、読み進めるに連れて上皇の平和への強いお気持ちと行動をしり感謝しかない。
オランダやフィリピンとの国交融和へのご尽力、仏ヴァレリーさんとのエピソードから知る美智子様のお人柄、サイパン、パラオ、フィリピンで続けられている慰霊の旅の裏にある上皇の想い…我々が知らないことも多く、この本を読めて良かった。
Posted by ブクログ
いやほんと、知らないことばかりだった。
そもそも第二次大戦後、イギリスとオランダが”反日”だったとは知らなかった。
いい勉強になった。
Posted by ブクログ
天皇制は便利だなー。外交関係が柔らかくなるのって、とっても大事。ノブレスオブリージュはあり続けるべきである。
政治家や政府外交官だけが外交をすればいいのか。そんなことをしたら、即物的で、利害関係しか追究しない外交戦略ばかりになるんじゃないか。そんなスケベな国は国際関係上、好意を持たれるわけがない。
日本は政治から独立した皇室がある。そのおかげで、政治とはワンクッション置いた外交ができる。そのおかげで、温和な外交交渉ができてきた。そういう実績がある。
日本が第二次大戦の太平洋戦争で犯した失敗を償って、補償するという困難な外交も、皇室外交があったからうまくいっただろう。そうでなければ、うまい汁だけ吸われて、日本なんて干からびていたんじゃあないか。
民主主義のくそなところは、下等な賤民が政治に口出しして権利を主張しすぎるところである。そのポピュリズムに迎合して、政治に高貴さが亡くなれば、社会倫理は崩壊し始め、国家は崩れていくだろう。
日本は、天皇というノブレスオブリージュの象徴があったから、高貴さを保ってきたところもあると思う。そういう意味で、天皇家には感謝しきれない。
皇室の存在の是非を問う人間がいるが、そんなことより、皇室が2000年以上存続し続けたことに感謝すべきである。
そういうことができない、正義に固執する人がいるんだろうけれど、そういう人が国を亡ぼすんだよなぁ…。
もっと粋を大事にしてほしい。
そうすれば、天皇家のありがたみもわかるだろう。