あらすじ
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初歩的な教科書から一歩踏み出して、専門書を読むと、テンソル量で表される物理量が随所に現れ、ベクトル解析についての知識の類推だけでは理解することができない。本書では、理工系の読者が応用上必要とする3次元ユークリッド空間に限り、ベクトルについての復習的な解説を加えながら、テンソルの代数と解析を述べている。
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Posted by ブクログ
物理を学ぶものにとってテンソルは分かりづら物の筆頭だとおもう。
座標変換に対してある一定の変換を受ける多次元量、というなぞなぞみたいに定義される事が多い。座標系に依存しない定義として多線形写像としての定義もあり、こちらを採用するとテンソルが実体として確定し、先の定義での量は座標系を固定したときの成分として導出される。数学的にはスッキリするが、今度はテンソルとである物理量と多線形写像が結びつかない。
本書は、テンソルをかなり物理寄りかつ3次元に限定して具体的に展開することでこの辺りのギャップを橋渡ししてくれている貴重な本である。多分これ以上に丁寧な本はないのでは。
Posted by ブクログ
当たり前かもしれないが、物理寄りの説明である。
その上で、太田の電磁気をやる前にこの本で、ベクトル、テンソル解析をやっておけば、理解が早かったかも。
最後はリーマン幾何学の入り口まで行って、終わる。相対論への言及はない。
どの結果にも添字表現を必ず書いてくれているので、私のような記号音痴には大変ありがたかった。
#備忘録
・極性と軸性の相違を考えると、磁場はベクトルではなくテンソルで表すのが自然。