あらすじ
知っているようで知らない、マナーの真髄に迫る!? 人生いたるところにマナーあり。マナー大国ともいえる日本のさまざまなシーンを取材しつつ、おもしろおかしくニッポンのマナー論を展開。独自の視点で身近なテーマを掘り下げる気鋭のノンフィクション作家が考える「マナーから見た日本人論」。
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Posted by ブクログ
ノウハウ本と思っていたが、良い意味で期待外れであった。
一般的にマナーと言われていることはルールや前例であることが多く、英語のマナーは「やり方」を意味している。
そこで著者は「おじぎ」「満員電車」「挨拶」「食べ方」「匂い」「会議」「結婚」レディーファースト」「社交ダンス」「吉凶」をテーマに取材をされ、それぞれがマナーそのものであると結論付けている。
著者は非常に知識も豊富であるにもかかわらず、それを敢えて前面に出すことなく、エッセイ風に仕立てあげられており、読後感の良い本であった。
Posted by ブクログ
マナーと聞いて、思い浮かばない日常のシーンがたくさん出てきました。食事、身支度、通勤電車、挨拶、会議…マナーは「やり方」。「日々のやり方が生き方になるわけで、良く見れば人生はマナーで出来ているのである。」(3頁)中でも「ラーメン二郎」に通う方とのやりとりはおもしろいです。
Posted by ブクログ
タイトルから堅苦しい本かと思いきや、マナーのマニュアル本ではなく、エッセイ的にマナーが問われる状況を掘り下げていくもので、気合いを入れなくともすーっと読み進めます。もとは「小説すばる」上での連載がもととのこと。
礼法の教室やダンス教室、笑いヨガまで、著者が飛び込んでいって実地取材を重ねていく中で、色々なマナーの背景を探っていきます。しかし食べ方のマナーでまさかジロリアンが出てくるとは!
そのまま読んでも、割と楽しかったなぁと思える本だと思うのですが、あとがきにもある「マナーって結局何なんだろう」というくだりは少々考えさせられました。個々のエピソードだけでなく、終章みたいなものでそれに触れたらより深みが出たのでは。
個人的には、マナーは(結局人真似だと言うつもりではなく)ポジティブな意味で先人が踏みしめてきたけものみちのようなもので、そこを歩いていけば何らかの願望(あるいは欲望)に辿り着けるものなのかなぁと。自分の願望を認識できていないと、辿り着いてもあぁ違った、となってしまう。でも結局、人の欲望ベースのものなのだから、あまり恐れすぎるものでもないんじゃないか。
まぁ、これからも気にしそうだけど…