あらすじ
ユーミン、八月の濡れた砂、タモリ、野田秀樹――。あの音楽も、映画も、才能も、この人が見つけた! 伝説の深夜ラジオパーソナリティ・林美雄と70年代の実相に迫る、青春ノンフィクション。「本当にいいものは隠れている。だから自分で探さないといけない。自分でいいと思ったものを信じて、それを追いかけるんだ。」
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Posted by ブクログ
リアルタイムで林パックを聴いた世代だが、サブカルの世界にはまるまでのめりこめなかった。ハコやシェイクスピアシアターなどに行った程度。
60年代の学園紛争世代は、大人は悪とし、高倉健などに自らを投影できた。70年代、そう簡単に割り切れない世代で、投影の対象が見えなかった。
日本映画界も、東映任侠映画も日活青春映画も行き詰まり、日本映画が低迷した時代。そこに資金をかけられない低価格の日活ロマンポルノとか2~3流の監督の採用がある。「8月の濡れた砂」「青春の蹉跌」「赤い鳥逃げた?」など、NYシネマ(明日に向かって撃てなど)と違う、社会の流れに乗り切れない主人公に自己を投影する若者。その案内人としての林よしお。日本映画の再興に貢献したので、歌う映画スター狂演に多くの映画人が参加した。文芸座等に行けばよかったと思い、今更ながら、70年邦画を発掘し、みている。
「自分の評価するものを紹介する」ということで当時まだ無名の荒井由実を発掘、山崎ハコなどを紹介した。
その時代のサブカルの青年群像である。
死蔵している「下落合本舗~」を読み直そうと思う。
Posted by ブクログ
林美雄、前に訃報を聞いた気がしたけどはやり58歳で胃がんで亡くなっていたとは。
70年代に深夜放送のパックインミュージックの2部でまだ光が当たってない映画や歌を積極的に紹介し一部の若者から番組をやめないで運動がおこるほど支持されていたんだね。
私がおぼろげに覚えているのは、あのつぶらな瞳と美声。
ユーミンも石川セリも彼がいち早く見つけ、ユーミンの”旅立つ秋”は彼が番組を終えるはなむけとして作られたのは知らなかった。
久米宏とは同期で彼も生きていれば70代になっていたのかぁ。
でもテレビよりラジオにずっと携わっていたんだろな…。