あらすじ
暴力、レイプ、万引き、薬物乱用、いじめ……少年少女の非行の問題はいまだ根深いものがあります。更生への取り組みが成果をあげにくいなか、福岡県警が行なっている取り組みが注目を集めています。北九州少年サポートセンターは教育、警察、医療など組織の垣根を越えて連携しながら様々な少年問題に対応しています。著者安永智美さんはここで少年育成指導官という立場で、少年たちに向き合っています。安永さんは子どもたちからレッド隊長の愛称で呼ばれ、彼らの心に寄り添っています。そんな安永さんは、何人もの少年たちの心の底を覗いてみれば、「生まれついてのワル」はひとりもいないことに気づきました。ではいったい何が少年たちを非行に走らせたのでしょうか――。子どもを闇に駆り立ててしまった親の言葉とは何だったのでしょう? 我が子を救った親のひと言とはどんなものだったのでしょう? 親が気持ちを込めた言葉ひとつで子どもはいかようにも変わるのです。本書では子どもに伝わるひと言、子どもの心に届く言葉について、安永さんの指導体験をもとに考えながら、子どもたちを犯罪の加害者にも被害者にもしない教育のあり方を探ってまいります。凄絶な少年非行の現場で、子どもたちに向き合い、話を聞き、声を掛ける。その地道な活動の中で培った子どもへの接し方は、子育て中の親御さんたちにたくさんのヒントを提供し、大きな励ましになるでしょう。
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Posted by ブクログ
サポレンジャーレッド隊長こと少年育成指導官の安永さんの著書。指導に当たられた少年少女の事例がたくさん書かれている。小さい頃から自尊感情を育てることが大事である。家庭環境や子育て方法が十分でない中で育ってきた子どもたちに、自尊感情を育てるにはどうしたらよいのか、考えさせられた。
Posted by ブクログ
元警察官の少年育成指導官の本です。夜回り先生みたいな感じでしょうか。
あちらよりは大人(保護者)の立場に立った内容だと思います。
夜回り先生も面白かった記憶がありますけど、親として逃げ道があるのはこっちかな。
逃げ道があるとは、「今からでも」「僕でも」「取り戻せる」道を照らしてくれているということです。救いがある。
僕は本を読んでも、自分の生活に反映させようと思うことはあまりありません。
でもこれは違いました。
今日から変えようと思いました。言葉を、態度を、表情を。
わが子や妻に対して今までも100%の自信があるけど(傲慢)、明日はもっと上に行けると思いましたた(不遜)。
家に独りでいるときに読んだのですが、今すぐに子どもの顔が見たくなりました。愛おしいって。
そして、今の境遇にありがたいと心から思いました。たまんねえよ。
変わるのは子どもじゃなかった。まず僕(親)だった。