あらすじ
「私は、若年性パーキンソン病です」
「外食業界のファンタジスタ」の異名をとる、ダイヤモンドダイニング社長・松村厚久。熱い情熱と才気迸る男を襲った過酷な運命は、彼をさらなる熱狂へ駆り立てる。小松成美、渾身の書き下ろしノンフィクション。
日本の外食業界に常に新風を巻き起こし続ける「ダイヤモンドダイニング」の創業社長・松村厚久。彼の外食業界における評判は、凄まじい。「フード界のファンタジスタ」「食とエンターテインメントを融合させた天才」「レストラン業界のタブーに挑んだ男」と絶賛される一方、特異な経営方針や出店計画の度重なる見直し、他にはない個性的なコンセプト主義を表して「異端児」「無計画経営者」「目立ちたがり屋」「ビックマウス」と揶揄されることも少なくない。
高知から上京、サイゼリヤでのバイト、ディスコの黒服、日焼けサロン経営を経て外食業界に参入した松村は、奇跡の100店舗100業態を達成。2015年7月には、東証一部上場を成し遂げる。しかし、彼は熱狂的に働きながら、「若年性パーキンソン病」という過酷な病と闘っていたのだった。苛烈な人生を、全身全霊で生きる一人の男を描く、渾身のノンフィクション。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
幻冬舎の見城社長のトークで知り、「1967」のパーティー動画を見て、一気に読みました。
新規オープン店舗のトラブル、ご両親、ご友人の思い、部下とのやり取り、涙するシーンの連続です。
病気を隠しながら、100店舗100業種という偉業を達成し、更に東証一部に上場する熱意。進行する病状に、毎日、全てを投げ出したいと思いながらも、『病気になったことも意味がある』と受け入れる精神力。更に、病状さえも利用して周りを笑顔にしようとする真のエンターテナーぶり。
数々の熱狂に、とても勇気づけられたことは、間違いないけれど、私が1番驚き感動した事は、誰に対しても変わらない丁寧な言葉使いです。「自分ためではなく、周りのために。飲食業界のために」と屈託無く話される松村社長の生き方が、如実に表れていると感じました。
この本は、病気の告白本といった感じではなく、松村社長の熱狂に、ただただ刺激をもらう、そんな一冊でした。
Posted by ブクログ
情熱を持って生き続ける。熱狂しながら前に1歩1歩歩いていく。自分が狂って、まわりに熱量が伝搬していき、大きな渦となって、巻き込んで、飲み込んでいく。一人の男の情熱が起こしている奇跡だ。