あらすじ
沈黙の権力者がすべてに答えた。
安倍政権の官房長官として歴代最長の在位日数となった菅義偉。総理を上回るほどの権力を持つと言われたその男の実像は、これまでほとんど知られることがなかった。満州帰りの父親に育てられた秋田の少年時代から、雑用係から成り上がっていく横浜の秘書時代を経て、官房長官まで上り詰めていく永田町の議員時代まで、その半生を徹底取材。そうして現在、安倍晋三、橋下徹、創価学会、NHK、沖縄米軍基地……彼を取り巻く様々な権力基盤を明らかにする。関係者への総力取材と本人へのロングインタビューをもとにした決定評伝。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【一連の取材を通じて菅は、究極の合理主義者であると感じた】(文中より引用)
第二次安倍政権で官房長官に就任して以降、政権の屋台骨として抜群の安定感を誇ってきた菅義偉。あまり公には知られていない菅氏の過去を追いながら、その人柄や思想を読み解いていく作品です。著者は、『同和と銀行』などで知られる森功。
足を使って得た数々の情報から、立体的に菅氏の人間像を描いていく力作。情に比して理、劇場型に比して水面下型、ビジョン型に比して問題解決型という座標をたどると、菅氏の輪郭が浮かんでくるのではないかと感じました。
横浜に関する章も興味深かった☆5つ
Posted by ブクログ
菅首相の郷里から高卒で東京の段ボール会社に勤め始めてから官房長官に上り詰めるまでの経緯がざっと理解できました。貧農、集団就職とは少し異なる生い立ちや政界で実力を付けていく過程での地元有力企業とのやり取り、政策を実現する為には、清濁併せ呑む様な行動も垣間見えました。今、長男の接待問題でマスコミを賑わせていますが、将来の日本の成長に繋がる政策を実現する政権になることを期待します。
Posted by ブクログ
面白かった。
菅さんがどんな人か、都合の良いことも悪いことも、概ね中立に書かれていて、様々な人への取材や事実に基づいて書かれていると感じた。
自民党によるNHK支配の話しも興味深い。NHKが反権力の姿勢や中立的立場というのは確かに感じていた。警視庁に続きNHKも自民党に支配されたらもう中国と変わらんな。着実に放送会社には自民党縁故が増えてる。
抜粋ネタバレ
町を歩いてどこにどんな嫁さんがいて、子供がどうしてるか全部覚えてこい。一飯一宿の義理と人情、やせ我慢覚えた。
菅さんは兎に角マメで仕事が早い。
秘書に求める仕事高い水準で厳しい。
横浜、藤木企業人脈など。
Posted by ブクログ
菅義偉という政治家が何をやってきたか、という経歴はわかったが、私が知りたいのは、この人物の行動の基盤にある価値観であった。それは残念ながらよく分からなかった。
Posted by ブクログ
大阪の政局やカジノの章は横道に逸れすぎた感があったのでもっと本人にフォーカスしてほしかった。他の著者が書いた本も読んでもう少し多面的に知識を深めてみたい。