あらすじ
戦国の世に、井伊家の領主となり井伊直虎を名乗った女性がいた。天文十三年、井伊家の当主・直盛のひとり娘の祐の運命は、その年を境に激変した。井伊家家老の裏切りにより、今川義元に謀反の疑いを持たれた、井伊直満と弟の直義が、駿府で生害させられたのだ。井伊家は、命を狙われる直満の子・亀之丞の秘匿を決行。許婚の亀之丞と引き裂かれた祐は、出家を決意し、次郎法師を名乗るが──。直虎の生涯を描いた傑作歴史長篇。
※この作品は、二〇〇六年一月に新人物往来社より刊行されました『女にこそあれ次郎法師』を文庫化にあたり加筆・推敲し、改題したものが底本です。
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Posted by ブクログ
大河ドラマを思い返しながら楽しく読み終えました。今の時代では信じられない激動の人生。その中でもがき苦しみながらも心優しい女城主。命尽きていく最後は涙でした
Posted by ブクログ
600ページの長ーい小説。でも飽きることなく最後まで面白く読めました。
梓澤要の本をはじめて手にとりました。男性の小説家と思っていましたが、読み始めると文章がなんだか女性っぽい。調べてみたら女性でした。
永井路子や杉本苑子の女性小説家の歴史小説が好きなので、親しみやすかったです。
梓澤要の別の小説もぜひ読んでみたいです。
Posted by ブクログ
本日始まる大河ドラマに間に合った!というのは、どうでもういいが
この本は少ない直虎の史実に、歴史的事実を組み合わせて、
小説というより歴史をたどるような感じだったので、
そこを、どうドラマ化してあるのか、「大河」が興味深い。
つまり、枠組みは理解したので、フィクション仕立てがカギ。
という話も私事で、どうでもいいか。
時代がどうあれ
長年生きてきて思うのは「自分は自分であること」ほど難しいものはないということ。
甘えているわけではないが、自信がぐらつくことの多さ。
ことの決断、実行、対処。
すんなり出来たためしがないこと。
これでよかったかの、反省・後悔、多々。
ただ、事実が厳然とあるのだから、それを受け止めないでは前に進めない。
それが孤独で厳しい現実なのである。