あらすじ
食べることは明日を生きること。
自宅と職場を行き来するだけの毎日――孤独なアラサーOL・民子の楽しみは美味しい夕食を食べること。コロッケパン、麻婆豆腐、焼きそば等の簡単手料理には元彼・上島さんとの思い出が詰まっていた。突然の事故で彼を喪ってから一年。その一品一品が民子の悲しみを癒していく。少しずつ明らかになる上島さんの知られざる一面、秘めた想いとは? 美味しい食事は思い出と共にある! 読んで作って食べたくなる、感動のグルメ恋愛小説。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
悲しい人が空腹だともっと悲しくなる。
なるほど、確かにそうだ。
毎日美味しいご飯を食べて、隣で泣いてる人がいたら、無言でおかずを一品差し出せるような、そんな人間でいなくちゃな。
上島さんは優しくておバカさんで、でもだいすきな人を幸せにできる、でっかい男だったんだなぁ。
みんなに幸せになってほしい一冊でした。
Posted by ブクログ
ごはんには、思い出が詰まっている。
亡くなった恋人の素性は何も知らなかったけれど、食べ物の好みはよく知っている。そんな元彼(上島さん)の謎が、少しずつ明らかになっていくので、読み進めるたびにドキドキする。
美味しそうなごはんの描写と、物哀しい雰囲気が絶妙で、癖になる。いつまでも過去を引きずっている主人公だけど、決してジメジメしすぎないのは、美味しそうなごはんの描写があるからだと思う。
最後は、人生を進んでいく兆しが見える終わり方で、清々しい。
Posted by ブクログ
美味しいものを食べるのが趣味の主人公。
食べるたびに思い出すのは、元彼氏。
主人公と元彼氏と友人の女性、が出てくるだけで
その他はほぼ出てきません。
食べ物を作ったり、食べたり、なので
1話1話は短いです。
読んでいて見えてくる、元彼氏の姿。
何だか楽しそうな元彼氏だな、という感じです。
そして最後は…あれれ? という状況。
食べ物と思い出の中の元彼しか出てきませんし
確かにそれだけの話でしたけど…。
フラグというか、もしや? みたいな部分が欲しかったです。