【感想・ネタバレ】社員参謀!--人と組織をつくる実践ストーリーのレビュー

あらすじ

複数の実在人物をモデルにした新しい組織開発のリーダーシップ物語。大手グローバル企業の事業部長・姿晋介は、本社役員への就任を目前に、グループのM&A戦略で2社が経営統合した子会社DJ社への出向を命じられる。会社から晋介に与えられたミッションは、DJ社の取締役 組織開発担当。出向先のDJ社で、晋介を待ち構えるのは、宿命のライバルである、社長の檜垣真吾。
「これで会社人生も終わった」――失意のどん底に落ちた晋介は、ある言葉をきっかけにこの出向の解釈を自分で変え始める。この会社を何とかしたい!
これから新しい組織開発を起こし、どのようにDJ社を蘇らせるのか? 合理主義者の社長に働きかけ、役員を巻き込みながら、晋介は、組織・人の軋轢を乗り越え、1人、2人と同志を増やしていく。彼の心を支えたのは“草の根リーダーシップ”だった。
バランスシートには表れない組織文化という課題とどう向き合うか? ストーリーとポイント解説を組み合わせ、新しい組織開発の実践を説く、新たなリーダーシップの実践物語。

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Posted by ブクログ

ほとんど売れていなさそうな本ですが、
とある勉強会で紹介されて、自分の興味とも合致しそうだったので、読んでみました。

テーマは組織開発(OD)。
乱暴に言うと、会社の組織風土や文化をどうよい方向に持っていくか?というのがテーマでしょうか。
組織開発は小難しい本が多い中、この本はビジネス小説仕立てなので、
とても分かりやすいですし、取っ付きやすい点がGood。
小説自体もそれなりには面白いです。

また、著者が人事系(組織改革系)のコンサル出身なだけあって、
一つ一つの登場人物の言葉遣いや行動・仕草にまで、
こだわって(意図を持って)書かれている様子がわかります。
そういう意味で、著者の表現力はすごいと思います。

一方、紙面(ページ数)の制限もあったのでしょうが、
実際の組織開発の現場はもっと曖昧模糊としていて、
何かを言ってもトンチンカンなことを言う人や、
どれだけ言っても理解できない人(理解しようとする意志はあっても)など、
動物園のような状態だと思うので、
かなりストーリーを単純化した感があるのは事実です。
なんやかんや言って、話の展開がうまくいき過ぎです。
(一応、危機とかピンチは描写されているんですが。。)
とはいえ、全体のテイストを損なうほどのことではありません。

まとめると、組織開発に興味があって、基礎から勉強したい方にとっては、
とても良い本でしょう、ってことです。

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2020年07月29日

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