【感想・ネタバレ】天文学者たちの江戸時代 ──暦・宇宙観の大転換のレビュー

あらすじ

「日本の天文学」の大転換は、江戸時代に起こった。日本独自の暦を初めて作った渋川春海、西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立、全国の測量で名を馳せた伊能忠敬、地動説に取り組んだ理論家の高橋至時、「機械おたく」の商人の間重富、シーボルト事件で獄死した悲運の秀才高橋景保……。先行するヨーロッパや中国の知識と格闘し、暦と宇宙の研究に情熱を燃やした江戸時代の天文学者たちの人生と思索をたどると、日本の宇宙観の変遷が見えてくる!

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Posted by ブクログ

「天地明察」の渋川春海や
「風雲児たち」に出てきた麻田剛立に
高橋至時・間重富の名前を見て本書を手に取りました。
専門的な部分は読み飛ばしています^^;

つくづく「風雲児たち」のスゴさが分かるなあ~。

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2016年07月15日

Posted by ブクログ

江戸時代の天文学は、中国の天文学をもとにしていたが、やがて西洋天文学へ移行した。
入手しにくい天文学系の本をなんとか入手し、それをもとに研究を重ねていった。江戸幕府は天文方という組織が作られていた。
それは、江戸幕府崩壊まで存続した。また徳川吉宗等も天文学に非常に興味を持っていた。

渋川晴海、麻田剛立、高橋至時、間重富、高橋景保、渋川景佑。こういった人物が重要なキャラクターである。江戸時代の天文学は渋川晴海に始まり、渋川景佑へとつらなる。

江戸末期には、すでに地動説が知られていたというから驚きだ。
江戸時代の天文学というものは、かなり盛んだったことがわかった。

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2020年08月06日

Posted by ブクログ

日本独自の天文学研究だとか、宇宙観のパラダイムシフトとか、そういうものが出てくるものと読み始めたが、大半が「外から来た情報をどう取り込むか」であり、地動説ですら「さもありなん」程度で受け入れていたようで、なんとも素っ気なかった。
加えて、読んでいても、当時の人々の宇宙観や人物の人となりが見えてこない。史料が乏しいのに加え、自分の功績を主張しない・する場のない国民性もあるのだろう。だが面白みに欠けるのは間違いない。
「偉人伝でも科学史書でもない線を意図した」とは著者の言だが、結果焦点の甘い作りになっているのは否めない。

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2020年06月10日

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