あらすじ
念願かなって町の小さな調律事務所に就職が決まった幹太は、業界内で「エスピー調律師」と揶揄される時子の助手として働くことに。シンプルな黒スーツに鋭い目つき、無愛想な態度――時子の醸し出すエスピーのような雰囲気に最初は尻込んでいた幹太だが、彼女の天才的な手腕と真摯な仕事ぶりに尊敬の念を抱き始める。依頼人たちが望むさまざまな「音」を作り上げるために奮闘し、ときにピアノと音に隠された謎を解き明かしてゆく時子たち。そして調律が終わり、ピアノに神さまがおりた瞬間、それぞれの依頼人の心に小さな奇跡が訪れる――。
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Posted by ブクログ
何かに秀でた人って、かっこいい。真摯に向き合う様がかっこいい。
こんなふうにピアノが聴けたら世界が広がるだろうなぁ。
表紙の色合いが素敵。
Posted by ブクログ
音楽が好きな私にとって、場面設定も含め斬新であり驚愕だつた。
文面から奏でる音が聴こえてくる、こんな経験は二作目かな。
人生挫折からの歩みを教えてもらった。
Posted by ブクログ
何気なく買って何気なく読んだら思いのほかよかった。
表紙のワン太がだいぶ若い印象だったけれど
読み進めるうちにしっくり来たし
どのキャラもとても人間味あふれていて印象に残る。
ピアノをやった人間ならば
エスピーの調律したピアノを弾いてみたい、聴いてみたい、
という気持ちにさせられるのでは?
わたしはそれらの音を夢中で想像して
あっという間に読み終えてしまった。
まだ読んでいないけれど
調律つながりで受賞して話題となった、
宮下さんの本も買おうかな、読んでみるかなと
そんな気持ちになるほどに
この本との出会いが嬉しかった。
Posted by ブクログ
好きな話だった。物事はちゃんと必要があって起こるとか、一番いいようになるとか、そんな感じ。
自分の置かれた環境のせいにするのではなく、自分がいる場所を自分が選択した結果として常に受け入れていきたい。
Posted by ブクログ
調律師のお仕事小説。ソムリエみたいに音の表現がいろいろ出てくる。調律によってピアニストの悩みまで解消してしまう技の持ち主。筋トレを欠かさないとか、音楽の才能についてはかかれてるけど、どうやって調律の技術を師匠から学んだのか気になる。その辺を後輩君に伝授してほしい。