あらすじ
【第25回小説すばる新人賞受賞作】ドッキリを仕掛けるのが生き甲斐のマコトと、それに引っかかってばかりの俺は、小学校時代からの腐れ縁だ。30歳になり、社長になった「ドッキリスト」のマコトは「ビビリスト」の俺を巻き込んで、史上最大の「プロポーズ大作戦」を決行すると言い出した――。一日あれば、世界は変わる。男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか? 大いなる「企み」を秘めた衝撃作。
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Posted by ブクログ
たまたま家にあったので読んでみました
初めは時系列がぐちゃぐちゃで読みづらいなと思っていたけれど、読み進めていくうちにだんだん謎が解けていく感じが面白かったです。最後の方は読む手が止まらなかったです!プロポーズ大作戦の本当の意味は気づいた瞬間思わず「うわぁ、」と言ってしまいました笑
そして、この本は再読すべし!もう1回読むとヨッチの何気ない一言がいつまでも2人の中に残り続けているのがよく分かるし、ヨッチのセリフの深さに驚きます。そして一読目だと???になってしまう断片が理解できるしさらに味わい深くなりました!断片だけでも心がギュッてなった、、
「一日あれば世界は変わる」が個人的にはとても刺さりました。今ある日常を大切にしていきたいと改めて感じる作品でした♡
Posted by ブクログ
"人を想う"ってこういうことなんだなぁ〜。
純度100パーセントのドッキリは切なくて、でもとても温かかった。
親がおらず、愛情を知らずに育ったキダちゃん、マコト、ヨッチ。3人は導かれたように一緒に生きていく。あんな事件がなければー。
3人がお互い3人を想い、助け合う姿に感動した。マコトの最後に仕掛ける『プロボーズ大作戦』に協力するキダちゃんのことを思うと、胸がとても締め付けられる。この世の中は、理不尽で不条理で真実がねじ曲げられることだらけだ。それを覆そうとするマコトの作戦を応援したい気持ちと、マコトという生きていなくちゃいけない人を失ってしまうことに切ない気持ちでいっぱいになった。
私も一生、キダちゃん、マコト、ヨッチのこと忘れないよ!!
Posted by ブクログ
初読みの作者さんの作品。
粗筋と題名から映画に関係して、若者のドッキリを題材とした明るい青春物と思いきや、良い意味で大いに裏切られました。
プロポーズ大作戦と、美女に接近していく展開が長年温められていた展開に繋がるとは!
破滅的なマコトの最期があの映画のセリフと同じだったときの衝撃は凄かったです。あのシーンが思い出されしばらく読む手が止まってしまいました。
ヨッチが何となく登場しなくなってからは展開が想像できるところはありましたが、男二人が普通ではない世界で思いを募らせる生きて行くのは、悲しいながらも3人の強い絆を感じました。
ハッピーエンドとは言い切れないですが、残されたキダちゃんが納得しているように見受けられて、救われた気持ちになりました。
Posted by ブクログ
ドッキリを仕掛けるのが生きがいのマコトと引っかかってばかりの主人公は幼馴染の親友。社長になったマコトの史上最大のプロポーズ大作戦はストーリー自体もドッキリでとても切ない。
Posted by ブクログ
衝撃のラスト!ってかラストにかけてのテンポがやばい。
途中までは原田マハさんの映画のヤツ←おい と同じ雰囲気だなーっておもってたけど、ラストで全部もっていかれた。
ちょっと切ない感じもまたいい。
天国でのプロポーズ成功していますように。
不条理っていうか世の中うまくいかないよねっていう悶々と、それをぶっ飛ばす爽快感。
読んでよかった。
この作家さん初めてー。他のも気になるー。
Posted by ブクログ
過去と現在が交互に書かれる形式。また会話が多くすらすら読める。
読んでいて半分くらいである程度結末が予想できたけど、それでも面白かった。
Posted by ブクログ
映画鑑賞してからこちらの原作へ。
正直言うと、読みにくいと感じた...
映画を見て結末を分かっている状態で読むとついていけるけど、初見の人はどうかなぁ
印象的なセリフが多くて、1日あれば本当に世界は変わるんだなと。
Posted by ブクログ
私はドッキリが大嫌いだ。
サプライズも反応に困ってしまう。
どちらも共通しているのは、
楽しんでいるのは仕掛けた側、ということだ。
そういう意味でキダちゃんはすごいと思う。
私だったら、やられたら絶交するか、
良くて「次やったらタダじゃおかないよ」と
最終通告をするだろう。
そして私がヨッチだったなら、
こんなドッキリを土産に自分の元へ来られても、
喜ぶことなど到底できない。
どうしてもその想いが消えないので、
マコトがやってることが独りよがりに思えて仕方なく、
彼が命をかけてまでやるべきだったのかも
最期に別な女性と死を選んだことも
複雑な気持ちになるのではないかと思ってしまう。
女性陣はこんなことを喜ぶのだろうか?
自分がおかしいのか、よく分からない。
それが宮沢社長の言うように本人が納得してるなら
無駄死にでも犬死でもない、というのであれば、
私はやっぱり「ドッキリは嫌いだ」ということになる。
あと読み進めているうちに、
あれ?この話前に読んだっけ?という気持ちになり、
途中で『アヒルと鴨のコインロッカー』に似てないか?
と思い始めた。
過去と現在を行ったり来たりするせいなのか、
全体的な雰囲気が似通っている。
となると、どうしても比較対象は
伊坂幸太郎ということになり、
私が彼の作品を読むときに感じる
なんとも言えない切なさを感じられない点において
こちらの方が弱いかな…と思ってしまった。
最後に、遺されたキダちゃんはこの後どうするのかと考える。
『死ぬ必要がないから生きていて、
生きている必要がなくなったら死ぬんだよ』
というヨッチの言葉からすると、
キダちゃんはこの後何に生きる意味を見出すのだろうか。