【感想・ネタバレ】UN-GO 因果論のレビュー

あらすじ

“敗戦”後の近未来日本。I国から帰国したばかりの〔探偵〕は新興宗教団体・別天王会での連続不審死事件の捜査協力を依頼された。姿の見えない獣が出現するというその事件は、〔探偵〕が口を閉ざす過去、行動を共にする奇妙な少年・因果と密接な関係があった――坂口安吾『安吾捕物帖』原案のアニメ「UN-GO」の劇場公開作を脚本家自身がノヴェライズした「因果論」に加え、小説版オリジナルの前日譚100枚を特別収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

アニメ本編のエピソード0にあたる劇場版のノベライズ作品。
アニメ本編を観た時に分からない点がいくつかあったため、劇場版アニメを後から観て満足していました。
しかしノベライズ版まで読むと、各キャラクターの心理描写が細かくてより個々の登場人物を魅力的に感じられるようになりました。特に泉ちゃん。
劇場版では因果の子どもバージョンについての説明はカットされていたので、こちらでしっかりと説明されていてすっきりしました。
最後まで読みたくなる、いい作品だと思います。

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2013年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 今作は敗戦探偵・結城新十郎と助手・因果の捕物帳であるTVアニメ『UN-GO』(フジテレビ系列“ノイタミナ”枠で2011年10月より放送・全十一話)の前日譚にあたる映画『UN-GO episode;0 因果論』のノベライズで、文豪・坂口安吾を原作とし、謎解きのポイントはちゃんとある骨太社会派ミステリに仕上がっています。
 今作でも新十郎と勝海燐六の推理バトル的要素は健在ですが、本編に繋がる話ですので、ちょっとこの要素は薄いようにも感じられます。しかし、新十郎の過去と因果の存在理由について語られるこの小説は単品で味わってもいい、そんな作品になっています。
 原作の発表は約半世紀前なので、文体や台詞はやや難しいかもしれません。ですが、独特のユーモアと毒舌の中に文明批評を込めた安吾を會川が継承し、卓抜な構成を魅せた小説家・會川昇としての上質な一冊になっています。

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2013年07月29日

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